「昨日を今日は超える」 阪神・青柳「勝負の年」にかける熱意 個人トレーナー内田幸一氏語った

 「阪神7-0中日」(19日、甲子園球場)

 22年に投手3冠に輝いた阪神・青柳晃洋投手(30)は昨季、シーズン開幕戦と日本シリーズ第7戦で先発マウンドに上がり、Vイヤーの最初と最後の勝利に貢献した。38年ぶりの栄冠にチームは沸いたが、個人成績は一昨年より下回り、2軍降格も経験。苦しみを味わったが、その苦悩を分かち合い、共に解決策を探ったのが、大学時代から師事する個人トレーナーの内田幸一氏だった。

 「去年、開幕はすごく良かったですし、2戦目も全く気にならなかった。その後、最初は気負い過ぎてそうなってるのかなと思いましたが、明らかに左肩の開きが早くなって。投げる前の、右の手の位置が後ろに大きくなったので」

 昨季は開幕白星を挙げたものの、登板2戦目は勝敗がつかず、そこから3連敗。5月12日・DeNA戦で2勝目をつかんだが、同19日・広島戦で7失点を喫して、鳴尾浜での再調整が決まった。内田氏も「ムチを打つように全部遅れてしなって出てくるように、というのが理想ですけど、手の振りがめちゃくちゃ強くなっていた。腕を振るっていう方に気持ちがいってしまって、出力が弱くなって」と異変を感じていた。

 約2カ月に及んだ2軍暮らし。「落ちる前が一番きつそうでしたかね。でも、落ちた後はアレもコレも試せると。好奇心旺盛なので」と回想する。「フォームに対してココが悪いよ、と指摘すると本人も分かってるんですけど、原因がどこか分からず。突き詰めていくと胸椎の回旋が、左がよく回るけど、右に回れない分、我慢がしきれてなかった」。不調の要因が発覚し、復活への光を2人で見つけ出した。

 今年1月の自主トレでは、例年通りに内田氏がメニューを作成したが、「いつも真面目にやりますけど、今年は細部までこだわってました。ピッチングフォームのコレに生きるんだ、とかを意識して」と述懐。「もともと向上心のかたまりなので、いつも昨日を今日は超えようとして、コツコツやるタイプ。今年はその意識が強かったように思います」。青柳自身が「勝負の年」と表現する24年シーズンにかける熱意を、野球道を二人三脚で歩んできた“パートナー”も感じ取っている。(デイリースポーツ阪神担当・丸尾 匠)

野球スコア速報

関連ニュース

編集者のオススメ記事

阪神タイガース最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(阪神タイガース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス