阪神ドラ3・山田の“現在地”北川コーチの助言で打撃復調 鳴尾浜で鍛錬の日々

 7回、井上の右飛で三塁へ滑り込む山田(撮影・山口登)
 試合を終え笑顔を見せる山田(左)=撮影・山口登
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 昨年に引き続き、阪神のファームを特集する企画「熱鳴-鳴尾浜情報-」。今年の第1回はドラフト3位・山田脩也内野手(18)=仙台育英=の“現在地”をお届けする。高卒1年目の今季、ウエスタン・リーグではここまで24試合に出場し、打率・239(71打数17安打)、0本塁打、5打点をマーク。打撃の状態は、好調だったウエスタン開幕時からやや下降するも、復調しつつある要因と奮闘する日々の中でのこだわりに迫る。

  ◇  ◇

 小学6年時にはU12代表入り、仙台育英では1年春から遊撃手のレギュラーで2年秋から主将を任されると、昨秋のU18W杯で初優勝を飾るなど、華々しい経歴の持ち主。だがそこにおごることなく、山田は鳴尾浜で鍛錬の日々を過ごす。

 2軍では開幕からスタメン出場して3試合で7打数3安打、打率・429と順調に滑り出したが、3月31日の時点で打率は・212に。「打撃の調子は試合を重ねるごとに落ちてってるなっていう感覚はあります」と苦悩を口にしていた。

 それでも4月に入り、複数安打が出るようになった。きっかけとなったのは北川2軍打撃コーチからの助言だ。「バットのヘッドが内側に入り過ぎないように」といったものや、「右足に体重を乗せる時間を少し長くして前のめりにならないように」など、明確な指摘を受けて徐々に修正を図った。

 それまでは「空振りが気になる」と話していたが、「考えがまずダメだった」と反省。「打ちたい打ちたいってバットが出てこなかったんで、結果が出なくてもいいやという、一つ覚悟というか割り切りを持って打席に立った」と話し、「空振りすることは今は別に悪くないこと」と自らの考え方も見直した。

 そういった技術面だけでなく、日頃から心がけることもある。「職業なんで、高校野球と違って部活じゃないですし、一つのミスも許されない中で最大限のプレーを毎回出さないといけないんで、準備にこだわってずっとやってます」。高校3年の夏ごろから少しずつ増量し、体重は5キロ増の74キロに到達。間食や独自のトレーニング、朝のストレッチをルーティンとして行い、理想まであと2キロと着実に体作りを進める。

 また、練習では朝早くにグラウンドへ行き、試合後も最後の方まで残って“次への準備”を怠らない。北川コーチが最も気にかける「疲労」には、8時間以上の睡眠を心がけて回復に努める。日々の意識と思考が成長につながっている。

 プロの世界に入って約4カ月。目標については「一番は1軍にいけたらなって思いますけど、しっかり自分の体も作りながら経験も積んでいけたら」と足元を見つめ、感覚で行っていた高校時代とは違う「ずる賢くやる野球IQの高さを学んでいきたい」と意気込む。理想を10とすると段階評価では現在「4くらい。半分いってないくらい」と辛口だが、底知れぬポテンシャルと欠かさない努力で飛躍の年にする。

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