阪神 最後まで首位カープ追い詰めた 近本三塁打&大山6号ソロ 3位転落も守護神・栗林引きずり出した

 9回、左中間スタンドへソロを放つ大山(撮影・立川洋一郎)
 9回、大山は左中間席へソロを放つ(撮影・市尻達拡)
 9回、三塁打を放った近本(撮影・中田匡峻)
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 「広島7-5阪神」(4日、マツダスタジアム)

 やられっぱなしでは終わらない。阪神は首位・広島相手にカード3連勝こそ逃したものの、4点を追った九回に意地の攻撃を見せた。先頭・近本光司外野手(29)の三塁打からの1点に続き、大山悠輔内野手(29)が6号ソロを放った。逆転負けで3位に転落も、5日からは甲子園に戻って2位・DeNAと3連戦。下を向くことなく、仕切り直して戦うだけだ。

 一時期のように無抵抗なまま屈しない。同点の八回に絶望的な4点を勝ち越されて迎えた九回だった。1番と4番。苦しんできた2人が、意気消沈していた阪神ファンを再び盛り上げた。

 この回から登板した黒原に対して、先頭の近本が1ボールから低めの149キロをすくい上げると、右中間へリーグ単独トップの今季5本目となる三塁打。「ヒットが出て良かったです」と控えめに振り返ったが、復調気配を感じさせる快音だった。

 6月は20試合で83打数13安打、打率・157の大不振。同27日・中日戦で今季初めて先発落ちし、同戦から2試合連続で欠場した。

 それでも今カードの初戦となった2日に18打席ぶりの安打を放つと、3試合連続安打。この試合では二回1死一、三塁で追い込まれながら、アドゥワの高めの直球を打ち返して中犠飛も放った。3連戦中は中堅を中心に全方向に打球を打ち分けており、底は脱したようだ。

 1死後、前川の二ゴロの間に1点を返して2死。今度は大山が阪神ファンを歓喜させた。

 フルカウントから黒原の高めに浮いたカットボールを捉えた。大きな弧を描いた飛球は左中間スタンドに到達。3試合ぶりの6号ソロとなった。

 ただ、チームは敗戦。個人としても五回2死は、矢崎に対して3球連続でスライダーを空振りして三振に倒れるなど課題も残った。「反省する部分も多いので、しっかり反省して明日の準備をします」と話すにとどめたが、6月21日に1軍復帰後の10試合で3発目。今後への期待が膨らむアーチだった。

 2人の奮闘で最後は守護神・栗林まで引きずり出し、広島に簡単には屈しないイメージを植え付けた。長いシーズンを考慮すれば、意味のある九回の攻撃だった。

 チームは3位転落となったが、首位・広島に対してカード勝ち越し。次カードは甲子園に戻り、1差の2位・DeNAとの3連戦だ。

 近本は今季の同カードは打率・316、3本塁打、8打点と得意にしている。大山も前回DeNAと対戦した6月21、22日はともにマルチ安打を記録。イメージはいい。このまま2人が本来の姿を取り戻していけば、阪神打線は自然と活気づいていく。

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