阪神は１日、加治屋蓮投手（３２）、片山雄哉捕手（３０）、高浜祐仁外野手（２８）、岩田将貴投手（２６）、遠藤成内野手（２３）の５選手に、来季の契約を結ばないことを通告した。

　岩田は２０年度育成ドラフト１位で阪神に入団。同期に佐藤輝、村上、中野らがいた。左サイドスローから多彩なスライダーを投げ分け“和製ジェフ”と呼ばれた。２２年に支配下契約。今季は２軍で４６試合に登板して１勝２敗、防御率２・１１と安定した成績を残していたが、４年間で１軍登板はなかった。

　球団から通達を受けた後、取材に対応した左腕は「今年は活躍できなければっていうのは正直あったんで。わがままをいえば、もっと見てほしかったというか。それなりに自分も今年に関しては手応えを感じてたので。チャンスが欲しかったなっていうのが正直あります」と目に涙を浮かべながら思いを語った。

　また、鳴尾浜に到着した際には湯浅と抱き合い、涙を流す場面もあった。「やっぱりそうですね。僕が１年目の時に寮の部屋が一緒で何もわかんなかったところを、あいつが全部１から教えてくれて。あいつもけがしてたし僕もけがしてたんで、お互いに甲子園で投げようなんていうのずっといってきて。彼は彼でＷＢＣとかいろいろ選ばれて活躍してるの知ってますし、今のしんどい状況も知ってるし。甲子園で一緒に投げられなかったというか、リレーができなかったのはちょっと悔しいですし、申し訳ないなっていう気持ちです」と悔しさをにじませた。

　今後については「現役は続けたいと思いますし、もちろん体も全然元気なんで。お話があればって感じですね。とりあえずオファーを待ってという形になります」と現役続行を希望している。