阪神ドラ1伊原 エースナンバー「18」志願 虎では若林、安仁屋、藪、藤川監督ら「番号に恥じないプレーを」

 阪神は9日、大阪市内のホテルで新人選手入団発表を行い、ドラフト1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=は野球界でエースナンバーと言われる背番号「18」に決まった。即戦力として期待される左腕は数ある候補の中から、藤川監督ら偉大な選手が背負った番号を自ら選択。エースとして活躍するだけではなく、球界を代表する投手となることを誓った。

 大勢の人で熱気漂う会見場。伊原は真新しいタテジマに袖を通し、胸を張って壇上へ向かった。背中には「18」。注目が集まる番号を選んだ理由を明かした。

 「一番は驚きもあったんですけど、それだけの期待があるということだと思って、期待に応えられるように。番号に恥じない自分のプレーを一生懸命できれば」

 迷いはなかった。提示された複数の番号の中から、あえて重みのある番号を志願した。「プレッシャーに感じず、これだけいい番号をつけさせていただけることは光栄なことなので、やるべきことは変えずに」。重圧も力に変え、エースを目指す覚悟を口にした。

 阪神の背番号「18」は、在籍時に通算233勝を挙げた若林忠志、安仁屋宗八(デイリースポーツ評論家)、藪恵壹や、2016年に1年間つけた藤川監督らレジェンドが名を連ねる。他球団ではかつて西武・松坂大輔、広島・前田健太、オリックス・山本由伸らが背負い、現役でも巨人・菅野、広島・森下ら大黒柱と呼ばれる投手の代名詞となっている。「『18といえば伊原』と言われるように」と、偉大な先輩に負けない活躍を宣言した。

 エースとしての理想像がある。「負けない投手というのが一番。どの試合もゼロで抑えれば負け投手になることはほとんどない」とこだわりを示した。「勝ち星を積み重ねた方がいい。チームが優勝するためにはそこが大事」。即戦力としての自覚を感じさせた。

 将来は日本代表入りを思い描く。「球界を代表する投手になれればジャパンも近づく」。大谷、山本(ともにドジャース)らが世界一へ導いた23年のWBCは強く記憶に残ったという。「久しぶりに声が出るような試合が多かったのでワクワクした」。向上心が強い左腕にとって日の丸は「目標にしないといけない目指す場所」だ。

 WBCの次回大会は26年。伊原が1年目からエース級の活躍ができれば、夢を実現させる可能性はある。「とにかく勝ち続けたい。(プロは)すごい選手しかいないから、絶対に負けたくない思いを持ってやり続ければ」。高い志を胸に、プロの世界へ飛び込む。

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