【谷佳知氏の眼】阪神・高寺が決勝打 打席の中でいい雰囲気を持っている もう少しスイングに強さ出ればとても面白い存在に
「オープン戦、西武2-3阪神」(12日、ベルーナドーム)
阪神が西武に逆転勝ちで連敗を「3」でストップした。0-2の五回に2死一、二塁とすると、島田が同点の2点適時三塁打。チームにとって8日のDeNAとのオープン戦(甲子園)以来3試合27イニングぶりの適時打となった。さらに続く高寺が勝ち越しの適時内野安打。先発のデュプランティエは3回1安打無失点。高寺についてデイリースポーツ評論家の谷佳知氏は「打席の中でいい雰囲気を持っている。これからいい打者になっていきそうな期待感がある」と指摘した。
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開幕1軍生き残りを目指す高寺は打席の中でいい雰囲気を持っている。
感覚的な話にはなるが、一流の打者はみんな、構えた時に「打ちそうだな」と相手に感じさせるオーラのようなものがある。当然そういうレベルにはまだまだ遠いが、立ち姿、たたずまいがいい。先輩の鳥谷くんに少し似た構え方から打ちに行く際に右肩が開かず、素直にバットが出てくるスイングは、これからいい打者になっていきそうな期待感がある。
五回の第3打席。初球の154キロ直球をしぶとく中堅方向にはじき返した。会心の当たりではなかったが、好機で初球からバットを出せる積極性は評価できる。打点も付いていいアピールになったと思う。
現在のレギュラー陣を見た時、今すぐ割って入れる場所はない。ただ高寺は1軍で使っていけば打てる可能性を秘めており、首脳陣もそう判断しているからこそ、キャンプから内外野の複数ポジションを守らせているのだろう。
開幕1軍に残れたとしても、当初は試合終盤の守備固めや代打での起用が想定される。少ないチャンスの中で結果を残していくのは私も経験があるが、実際のところとても難しい。1球、1プレーにどれだけ集中して向かっていけるか。もう少しスイングに強さが出てくれば、とても面白い存在になると思う。
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