【井川慶氏の眼】阪神・富田の4回交代に見えた藤川監督ならではのマネジメント シーズントータルで計算しているからこそ
「広島2-3阪神」(29日、マツダスタジアム)
阪神が逆転勝ちで連勝し、開幕カード勝ち越しを決めた。1点を追う六回、4番の森下が逆転2ラン。先発の富田が4回1失点で降板すると、以降は工藤、及川、石井、ゲラ、岩崎の継投でリードを守った。富田の4回での交代についてデイリースポーツ評論家の井川慶氏は「藤川監督ならではのマネジメントであり、改めてリリーフ陣の強さも感じた勝利」と指摘した。
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先発の富田投手は、持ち味のテンポの良さを発揮できていました。64球を投げて4回1失点という結果を見ても、仕事を果たせたと思います。もう1イニングいかせても…という見方もあるかもしれないですが、これは総合的な判断でしょう。
前々回のウエスタン・リーグは先発して65球、前回のオープン戦も先発して62球。おそらく、この日もそれぐらいの球数をイメージしていたのかなと。その中で、五回2死一塁で打席が回ってきたことが一つ。代打で、それほどプレッシャーのかからないところでヘルナンデス選手を1打席立たせられる状況となり、何より富田投手がいいイメージのまま終われるということを踏まえてのことだと思います。
仮にもう1イニングいくと、球数が増えるのは当然で、抑えるかもしれないですが打たれる可能性もあり、そうなると悪いイメージが残ってしまう。富田投手をシーズントータルで計算しているからこそ、球数の面でも一気にペースを上げることなく投げさせていくという、藤川監督ならではのマネジメントであり、改めてリリーフ陣の強さも感じた勝利でした。
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