阪神・石井 頼もし鉄腕!魂の3連投 七回無死二塁のピンチも経験と強心臓で脱出 藤川監督称賛「みんなが報われた」

 7回、3番手で登板する石井(撮影・中田匡峻)
 7回に登板し力投する石井(撮影・西岡正)
 7回、増田大の犠打を処理し、三塁に送球する石井(撮影・中田匡峻)
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 「巨人0-1阪神」(6日、東京ドーム)

 ボールの行方を確認した阪神・石井大智投手は、フーッと力が抜けたようにかがんだ。巨人戦3連勝を支えた魂の3連投。門別-工藤とつないだバトンを、決して落とすわけにはいかなかった。「本当になんとか粘り腰で」と表現した14球。絶体絶命のピンチで経験と強心臓が生きた。

 「なんとか門別に初勝利をというところと、本当に工藤もすごい投球で抑えてくれましたし、はい…そういう気持ちでしたね」。まだ興奮冷めやらぬ試合後、平静を装ってもうまく言葉が続かない。それほど神経をすり減らす登板だった。出番は1点リードの七回だ。

 先頭のヘルナンデスに初球を狙われ、左翼線への二塁打で出塁を許した。いきなり得点圏に走者を背負うと、続く代打・増田大は送りバントを狙ってきた。2球目、高めのつり球146キロで誘うと狙い通り、強めに転がったゴロを好フィールディングで三塁送球。ボールが手に付かず握り直したが「刺せるなと思ったので迷わず」と、好判断でピンチの芽を摘んだ。

 続く門脇を空振り三振に仕留め、2死二塁で坂本を遊ゴロに抑えて0封。「次の打者…その後ろの打者も含めてどれだけ走者を出しても、絶対にゼロでいこうという気持ちでした」と心は熱く、頭は冷静に細心の注意を払って投げた。高い技術と豊富な経験が凝縮された投球。3連投を託した藤川監督は「どうしても勝ちたいですから。みんなが報われました」と全幅の信頼を寄せる。

 開幕から9戦5登板はシーズン換算で79試合ペース。それでも鉄腕は疲労の色を見せない。「こういう試合を勝っていかないと、本当に優勝には近づいていけないと思う。勝てたのは本当にデカいと思います」。シーズンには分岐点があり、肌で感じられる流れがある。23年の日本一を知る男は価値ある1勝を喜んだ。

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