阪神・藤川監督遠いホーム初星「相手が上回った」 3安打で今季2度目の完封負け 佐藤輝体調不良でスタメン外れる
「阪神0-1ヤクルト」(8日、甲子園球場)
本拠地開幕戦は悔しい結末となった。巨人に3連勝して首位で臨んだが、わずか3安打で三塁も踏めず今季2度目の完封負け。8回1失点と好投した才木浩人投手(26)を見殺しにした。開幕から不動の3番だった佐藤輝明内野手(26)が体調不良でスタメンを外れるアクシデントもあったが、きょうは本拠地初星をつかみ取る。
みんな心待ちにしていた甲子園開幕戦。前カードは敵地・東京ドームで巨人に3連勝。首位で本拠地に帰還し、スタンドは4万2608人の超満員。試合前にはLINDBERGの渡瀬マキが生歌唱。レジェンドOBも集結し、華やかなムードに包まれた。特別な一戦に白星で応えたかったが、1点があまりに遠く、ホーム初勝利はまたしてもお預けとなった。
「こういう展開のゲームが多いというのは、外から見て分かっていることは分かっているので。何とかゲームを動かしたかったですけど、相手が上回ったというところですね。また明日ですね」
試合後、藤川監督は悔しさを押し殺すように言葉を紡いだ。体調不良による佐藤輝のベンチスタートが結果的に響いた。代わりに渡辺が「3番・三塁」に入ったが、先発の高橋を捉えられない。噴き上がるような直球とキレある変化球のコンビネーションに打者のバットは空を切っていく。
打開策は練った。0-0の二回1死から大山が四球で初出塁すると、続く前川への2球目にエンドランを敢行。惜しくもファウルとなったが、前カードで見せた足攻めで攻略の糸口を探った。
七回には勝負手を繰り出す。1死一、二塁のチャンスで、梅野に代打・原口を起用。スタンドのボルテージは最高潮に達したが、痛恨の遊ゴロ併殺。一塁アウトは微妙なタイミングにも見え、リクエストを要求したが認められず。「少し遅いというところでしたけど、それはもう終わったことなので」。指揮官は引きずることなく振り返った。
「すごく良かった」とたたえた先発・才木が快投する中、勝利への執念は燃やし続けた。先制点を許した直後の八回は無死一塁から代打・佐藤輝をコール。一発逆転の夢を託したが、無念の空振り三振。終わってみれば今季2度目の完封負けで連勝ストップとなった。
「次は借りを返さなきゃいけないですね。打線は才木に対してね」。藤川監督は才木の好投を見殺しにした打線に奮起を促した。佐藤輝の今後については「明日また様子を見て」と話すにとどめたが、体調は回復傾向だという。2戦目はスタメンに戻ってくる可能性がある。息を吹き返す本拠地初勝利を待ちたい。
◆嶋田球審(七回、原口の遊ゴロ併殺打を巡り、藤川監督からのリクエスト要求を認めず)「速やかではなかったので。遅いということは監督に伝えました。選手交代で出てきたのだと思いました」
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