【谷佳知氏の眼】流れを止めてしまった阪神・森下の走塁死 タッチアップできる状況だったのか
「DeNA1-0阪神」(15日、横浜スタジアム)
阪神は今季4度目の完封負け。再三の好機を生かせなかった攻撃面では、森下翔太外野手の痛恨の走塁ミスが。デイリースポーツ評論家の谷佳知氏は「自重すべき場面だった」と指摘した。
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森下の走塁死は結果的に、阪神に傾きかけた流れを止めてしまった。
四回、自身の死球、佐藤輝の四球で無死一、二塁となり、大山が左中間に打ち上げた飛球で二塁走者の森下は三塁にタッチアップした。センターの桑原が捕球していれば間違いなくスタートは切っていなかったと思う。レフトの佐野が打球の真下に入るような形で捕球した体勢を見て、「いける」と判断したのだろう。
だが、際どいタイミングならまだしも、守備側からすれば余裕を持ったアウトとなった。通常はレフトが捕球した飛球で二塁から三塁にはタッチアップしない。するならばレフトが背走しての捕球時か、よほど悪い体勢での捕球時に限られる。残念ながらそのどちらでもなかった。1死一、二塁が2死一塁となり、相手を楽にしてしまった。
延長十二回で引き分けた13日は高寺の一発のみで、この試合も三回まで得点を奪えていなかった。なんとかして突破口を開きたい、先制点がほしい、という強い思いが森下にはあったのだろうが、そういう時こそより冷静に状況を見極めるべきで、自重すべき場面だったと言える。
DeNAとの2試合は打線が低調だったが、悲観的になる必要はない。ずっと好調だった森下、佐藤輝も毎試合毎試合、打てるわけではない。幸いカードが変わる。本拠地で迎える2位・広島との3連戦は気持ちを切り替えて臨んでほしい。
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