阪神・佐藤輝がMVP 生え抜き野手では球団初 大谷翔平と日米MVP競演熱望「目の前で見てみたい」
「NPB AWARDS 2025 supported by リポビタンD」(26日、グランドプリンスホテル新高輪)
「NPB AWARDS 2025 supported by リポビタンD」が26日、都内で開催され、阪神・佐藤輝明内野手(26)が、生え抜きの野手では球団史上初となるセ・リーグMVPに輝いた。本塁打と打点の2冠も獲得したセ界最強打者は、来年3月のWBC出場を 表明した、ドジャース・大谷との共闘を熱望。日米のM VPが競演で世界一を目指す。
黒のタキシードに黒の蝶(ちょう)ネクタイ。いつものユニホーム姿とは違ったシックなたたずまいで登場した佐藤輝。「授賞式はいいんじゃないですか。タキシードで。みんなもっと着たらいいのにと思いますけど。みんなスーツだから」。不思議そうに周りを見渡した。
強烈なオーラを放った虎の大砲は、世界的スーパースターとの競演に思いをはせた。
「(大谷は)世界一のバッターです。間違いなく。目の前で見てみたいですし、なにか聞けるチャンスがあったら、聞いてみたいなと思います」
2年前のWBC開幕前。佐藤輝は侍ジャパンの大谷と強化試合で相まみえた。三塁の守備位置から、衝撃の2本塁打を目撃。「日の丸を背負ってWBCで戦うというのは、本当に名誉なことだと思う」。3年後は自分も同じユニホームを着て、世界の舞台で戦うと誓った瞬間だった。
日米のMVPが侍ジャパンで中軸を担う可能性は十分にある。「もちろん(代表に)選ばれたい思いはあるけど、僕は頑張らないと話にならない」。まずは侍ジャパンに選出される。そして結果を出すため「しっかり準備したい」と、このオフから早めの調整を示唆した。
今季は4番として40本塁打、102打点で打撃2冠。周囲が認める成績を残し、2年ぶりのリーグ優勝にも貢献した。「いい1年でした。目標としていたホームラン王のタイトルも取れたし、よくできたんじゃないかなと思います」と納得の表情を浮かべた。
MVP表彰の壇上では、昨年亡くなった祖父への思いも語った。「宮城に行くたびに野球を楽しんだ、僕の野球の原点。今日の姿を見せてあげたかったのが本音ですが、今日も天国で見守ってくれてるんじゃないかな」。感謝を口にしながら優しくほほ笑んだ。
現状に満足せず、キャリアハイの成績を追い求める。「変わらず練習して、上にいきたいという気持ちを持ってやることが大事」と力を込めた。勝負のシーズンへ向けて「リーグ連覇、日本一奪還を目指して、頑張っていきたい」。セ界最強打者は、また一段と大きくなって、来年もこの舞台に戻ってくる。
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