阪神・石井 大谷マインドでWBCへ MLBスターに憧れない ジャッジ斬りの鍵“シン・フォーク”磨く
阪神の石井大智投手(28)が12日、尼崎市の日鉄鋼板SGLスタジアムで自主トレを公開した。侍ジャパン入りが発表されており、WBC使用球でキャッチボールするなど、3月のWBCへ準備を進めている。今オフは初めてメジャー挑戦の意思を表明したが、対戦したい選手も大リーガーへの憧れはなし。前回大会の決勝前にドジャースの大谷翔平投手(31)が発した「憧れるのをやめましょう」の“大谷マインド”で世界一を狙う。
大物に心地いいミットの音が響き渡る。新人合同自主トレのすぐ横で石井がキャッチボールを始めると、スタンドのファンもルーキーからも熱い視線を送られた。WBCの開幕まで53日。「調整が早くなったりボールが変わったり、環境の変化は仕方ない。そこを考えすぎず、気持ち的には焦らず焦るという感じですね」。体の準備を進めながら、心は穏やかさを保っている。
チームには佐藤輝や坂本などメジャー通もいるが、右腕はそれほど興味がない。対戦したい打者を聞かれても、「う~ん…あんまり外国人の選手が分からないので」と返答に困るほど。ヤンキースのジャッジやフィリーズのハーパーの名前を挙げられると「その辺にしておいてください」と苦笑いした。
今大会は各国が本気モード。MLBファンなら見るだけで興奮する選手たちが出場を表明している。とはいえ、スーパースターをあまり知らないことはプラスに働くかもしれない。前回大会の決勝では大谷が「今日だけは憧れるのをやめましょう」とナインを鼓舞していた。石井も同じような思考を展開した。
「マウンドで気負っちゃうとそこで負けているので、そういう(憧れの)印象は持たない方がいいのかなと思います」
虎でもセットアッパーやクローザーを任されるように、日の丸を背負っても終盤の勝負どころでの活躍が期待される。それでも、役割への希望は一切なし。「自分が任されたところを、結果でチームに返すことだけを意識してやっていけたら」。相手にも自身のポジションにも、何も憧れを抱かずに目の前の一瞬に集中している。
このオフはフォークを改良中。昨年までよりもトップスピンをかけることで、落差を大きくすることが狙いだ。WBC使用球はスライダーの扱いが難しく、シンカーは外国人選手の対応がうまいと分析する。そこでポイントになりそうなのが、落ち球のフォーク。外国人選手には有効に働きそうで、“シン・フォーク”が“ジャッジ斬り”の鍵を握る。
世界一をかけた戦いは刻一刻と迫る。もちろん阪神での連覇&日本一という目標もある。「どちらも活躍しなきゃいけないというか、結果が求められるので」。世界の猛者を倒し、石井が野球ファンの憧れの存在へと成り上がる。
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