阪神・藤川監督 プロのあるべき姿提言 試合前敵と馴れ合い「カッコ悪い」 ドラ1立石離脱で新人合同自主トレのあり方にも持論
阪神の藤川球児監督(45)が20日、東京都内ホテルで開かれた12球団監督会議に出席し、プロ野球界の魅力向上と発展に提言を連発した。同会議でソフトバンク・小久保監督がグラウンド上で他球団の選手、コーチが会話するなど交流する風潮に苦言。賛同する形で「カッコ悪い」など、プロのあるべき姿を問うた。また、ドラフト1位・立石(創価大)の故障離脱を受け、新人合同自主トレのあり方についても持論を展開。改革を求めた。
柔和な表情とは裏腹に、口調は次第に熱を帯びた。今年初めて12球団の監督が一堂に会したホテルの一室。リプレーセンター、拡大ベースが導入され、タイブレーク制の是非についても議論。「ルールを頭にたたき込む日でした」と理解を深めた上で、議長を務めたソフトバンク・小久保監督の苦言に強く賛同した。
会議の最終盤、小久保監督から「試合前に対戦相手と選手、コーチが会話するのはどうか」と問題提起があった。これに藤川監督も「昨年から非常に気になっていた」と呼応。議論の中で榊原定征コミッショナーや、12球団の監督が共通の認識を持っていると確認した。敵同士で馴れ合いにも見える姿を「カッコ悪いというのが僕の印象」と切り捨てた。
公認野球規則4・06には「ユニホーム着用者は、次のことが禁じられる」とし、(2)で「監督、コーチまたはプレーヤーが試合前、試合中を問わず、いかなるときでも相手チームのプレーヤーと親睦的態度をとること」などと明記し、ルールとして禁止されている。藤川監督は昨シーズン中も球団を通じ、注意喚起したことがあったという。
特にDH制のないセ・リーグでは投手交代、代打起用など、指揮官が「揺れ動き」と表現するベンチの作戦が試合の大きな局面を握る。情報漏洩を危惧するだけでなく、球団を応援するファンの心情も思う。プロ野球のさらなる魅力向上、発展に向けた提言は止まらない。この日、球団はドラフト1位・立石が大阪市内の病院で検査を受け、「右脚の肉離れ」と診断されたことを発表した。
選手会と球団の取り決めによって、契約期間外になる12、1月は監督やコーチが選手に指導できない。新人も同様。一方で阪神に限らず「自主トレ」という名目ながら、新人合同自主トレは球団の管轄下で行っている。責任の所在があいまいなのが実情。藤川監督は19日にプロ野球選手会の森忠仁事務局長に「選手にヒアリングしてみてもいいんじゃないですか」と直電し、疑問を投げかけたという。
阪神では近年でも、佐藤輝、森下らドラフト1位選手が同期間中に練習を回避、途中離脱する事例があった。「どちらにとってもいいことをやっているのに結果、2月のキャンプに出遅れてチームにもマイナス。来年以降さらによくなっていけばなという思いはあります」と指揮官。“正しい”を疑え-と風潮、慣習に流されない改革が必要だと考える。球春到来を前に5年、10年後のプロ野球を思い、火の玉直言連発で魅力向上を求めた。
◆近年の阪神新人選手、合同自主トレでのアクシデント
14年・岩貞祐太投手 1月16日の検温で発熱を確認し病院へ。新人合同自主トレ欠席。
15年・横山雄哉投手 左胸鎖関節の炎症で1月8日の新人合同自主トレ初日から別メニュー。
16年・高山俊外野手 入団前年の15年10月に右手有鉤(ゆうこう)骨の手術。1月8日の新人合同自主トレ初日は一部別メニュー。
18年・馬場皐輔投手 体調不良で1月14日の新人合同自主トレを欠席。
21年・佐藤輝明内野手 1月26日の新人合同自主トレでの3000メートル走で、腰に違和感を覚えて途中で回避。しばらく様子を見て、すぐに通常メニューに復帰。
23年・森下翔太外野手 新人合同自主トレ初日の1月9日に右足のコンディショニング不良で別メニュー。前年12月に実施された体力測定の垂直跳びで負傷した。
26年・立石正広内野手 1月17日に下肢の張りのため途中で新人合同自主トレをリタイア。
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