阪神・坂本 プロ初の右へ1号 不思議な感覚「あんなの打ったことないでしょ」
「DeNA3-11阪神」(19日、横浜スタジアム)
味わったことのない手の感触を疑いながら、一塁へ全力で走った。阪神・坂本誠志郎捕手はスタンドインを見届けると、ようやくスピードを緩める。「あんなの打ったことないでしょ」。通算9本目で右方向へはキャリア初の今季1号2ラン。11得点と爆発した猛虎打線の代表として、ヒーローに選ばれた。
3点を先制し、なおも初回2死二塁。1ボールから石田裕の148キロ直球を捉えた。「あっ」という不思議な感覚は確かにあった。今季自己最速の打球速度165・9キロで同最長の飛距離123・1メートル弾。「前回も点を取ってひっくり返されてる。そういう意味では1点でも多くというところで良かった」。4月はハマスタで序盤にリードしながら逆転負け。同じ過ちを犯さないためにも、追加点が重要だった。
六回1死でも中前打を放ち、5月27日の日本ハム戦(甲子園)以来のマルチ安打。「なかなかバットで貢献できていない」という気持ちは常に持っている。今季もここまで打率は2割前半。もがきながらも、日々の努力は怠らない。
自身のスマホのメモアプリを開けば、不調に陥った時の確認事項が記されたフォルダーがある。「気づいた時に書くようにしている。引き出しは多ければ多い方がいいから」。昨季は早出打撃でロングティーを敢行。今年も全体練習前に室内練習場から出てくると、バレルバットを手に持っていた。重心が手元にあることで、主な効果としてはインサイドアウトのスイング軌道になる。「いろいろ試しながらね」と苦しい時こそ、試行錯誤を重ねていた。
もちろん、女房役として投手への感謝も忘れない。「ほんまに村上さまさまです。点を取るまで我慢して、一番頑張ってくれたなと思います」。ふいに出た関西弁がありがたみを際立たせる。そして、横浜の虎党には「皆さんの応援があれば、まだまだ上までいける」と宣言した。リーグ戦再開初戦の1勝、1本は、いつも以上に大きな価値がある。
野球スコア速報
