阪神・才木 権藤に並んだ巨人11連勝 圧巻の6回0封8勝目 マジック「21」ゲーム差4・5に
「阪神3-1巨人」(30日、甲子園球場)
阪神は2位巨人との首位攻防戦で3連勝。2リーグ制以降では初で、1937年秋以来89年ぶり巨人戦7連勝とした。先発才木浩人投手(27)は6回無失点で同戦11連勝。62~63年の中日・権藤博に並ぶNPB史上最長記録を打ち立てた。歴史的勝利を飾り、チームは8月を16勝9敗で終えた。宿敵とのゲーム差を4・5に広げ、優勝マジックは「21」。2リーグ分立後球団初のリーグ連覇へ一気に突き進む。
大歓声の中、才木はグッと拳を握った。3点リードの六回、2死一、二塁のピンチを迎えたが、泉口を直球で押し込んだ。三飛に抑えガッツポーズ。緊張感のある一戦でホームベースを踏ませなかった。
「あんまり調子はよくなかったですけど、要所要所でフォークも真っすぐもうまく投げられた。結果的にゼロでいけたので、今日の中では及第点かなと思います」
序盤から、走者を出しても粘った。三回は2死三塁で佐々木を三振。味方から3点の援護をもらった直後の四回も2死一、三塁としたが、増田陸を三振に仕留め、声を上げた。三振はいずれもフォークとウイニングショットもさえ渡った。結局6イニング中、4度得点圏に走者を置いたが、得点は与えなかった。
偉大な記録に到達した。対巨人戦は今季4勝負けなし。24年から11連勝となり、1962~63年に中日の権藤博がマークしていた、対巨人戦のNPB連勝記録に並んだ。ただ、右腕は「それは結果でしかない」とあまり気にせず。「(今後も)しっかり勝てるようにはしていきたいですね」と視線を先に向けた。
才木に異変が起きていた。前回登板14日の広島戦(マツダ)では、2本塁打を浴びるなど、4回3失点でKO。右肩回りに違和感があり「体を気にしてフォームもバラバラだった」と何もできなかった。翌15日にはコンディション不良で、出場選手登録を抹消された。
近年はローテを守り続けた中での小休止。不本意な離脱ではあったが「こういう時期もくる。ここでぶり返してもしょうがない」と、とにかくケアに時間を割いた。さらに2軍施設で調整を進めながら「巨人戦で投げるだろうなと目安はついていた」と来たる天王山での登板を見据え、準備していた。
強い気持ちを持って上がった、約2週間ぶりの1軍マウンドで、6回無失点の力投。後半戦自身初星となる8勝目を挙げた。チームとしても巨人戦は7連勝。この記録は1937年秋以来、89年ぶりで、2リーグ制以降は初の快挙。29日に点灯した優勝へのマジックは21となった。
「大事な試合なのはわかっていた。この流れを崩さないようにという気持ちで試合に入って、勝ててよかった」。首位をひた走るチームに、頼れる男が帰ってきた。連覇へ向けて死角は見当たらない。
◆「権藤、権藤、雨、権藤」 権藤博はプロ1年目の1961年から中日の主戦投手として活躍。プロ初登板初先発だった同年4月9日・巨人戦でプロ初完投勝利。さらに同年は登板69試合で35勝、310奪三振。勝利数と奪三振数は新人記録。加えて最優秀防御率(1・70)、最多勝、最多奪三振などタイトルを独占した。あまりの登板ぶりに雨天中止以外は投げるという意味で「権藤、権藤、雨、権藤」なる言葉まで流行した。
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