阪神・藤川監督「顔上げて」6連敗もM減って「15」 56イニング適時打なし「じたばたしないというのも一つ」

 「阪神0-6中日」(14日、甲子園球場)

 満員の甲子園にため息がこだました。阪神が2020年以来となる3試合連続零封負けで、悪夢の6連敗となった。走者を置いた場面で56イニング連続適時打なし。深刻な貧打に陥る中、藤川球児監督(46)は「顔を上げて」と繰り返し、懸命に前を向いた。それでも、巨人も敗れたため、ゲーム差は0・5のまま。優勝マジックは一つ減って「15」となった。悲願の連覇へ、チーム一丸で試練を乗り越えていく。

 またしても本塁が遠かった。本拠地で揺れたのは黄色ではなく、青い人波。負の連鎖を断ち切ることはできなかった。投打で振るわず今季ワーストの6連敗を喫し、3戦連続零封負けは20年8月18~20日・巨人戦以来6年ぶり。藤川監督は「ゲームの中でうまくいかないことはありますけど、とにかく顔を上げて戦いながら、グッと我慢をしていくというところですね」と落ち着いた口調で現状を受け止めた。

 今季5度目の対戦となったマラーに序盤から手を焼いた。威力のある直球とスライダーを軸に投球を組み立てられ、五回まで二塁すら踏めない展開。重苦しい空気が充満した。六回は2死から近本が左中間に二塁打を放つも中野が投ゴロ。4点劣勢の七回は1死二、三塁の好機が訪れたが立石と坂本が凡退した。

 最後まで攻略の糸口をつかめず、相手左腕に来日初完封勝利を献上。奪われた27個のアウトのうち、18個がゴロアウトと低めを丁寧に突かれた。中日戦の3カード連続負け越しは7年ぶり。チームは56イニング続けて走者を置いての適時打がなく、深刻な貧打にあえいでいる。

 現状打開への策を問われた指揮官は「内部で話し合いながらゲームにどう向かうかは、どの球団もそうですけど議論を重ねています」とした上で「現状、今いる自分たちの位置をしっかり把握しながら戦わなければいけませんから。本当にそれを高く持っておかなければいけない方が強いですから。じたばたしない、というのも一つ」と強調。どんな状況でも決して浮足立つことなく、泰然の構えを貫いて戦いに挑む。

 2位・巨人が敗れてゲーム差は0・5のままとなり、優勝マジックは15に減った。だが今月の甲子園では5戦5敗で未勝利。覇権を争う勝負の9月に入り、最大の踏ん張りどころを迎えている。

 「毎日のゲームに集中していくと、必ずこちらに向くときが来ますから、それがこのペナントレースで、それがタイガース全体に問われていますから。常に顔を上げて戦い続けると。そうすると必ず、見えてくると思います」と藤川監督は力強く言い切った。潮目を変えられるのは、ナインの熱い闘志と執念。猛虎の力を結集させて、今日こそ9月の甲子園に初めて六甲おろしを響かせる。

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