阪神・石井が吠えた!復活の今季初星 8番手で登場「足震えてた」 復帰後初連投「考える余裕もなく」
「阪神3-2DeNA」(21日、甲子園球場)
マウンド上で跳んだ。そして吠(ほ)えた。大歓声の中、阪神・石井大智投手(29)は感情を爆発させた。試合後、興奮と安堵(あんど)が同時に押し寄せ、時折声を震わせながら言葉を紡いだ。
「緊張感と打たれたらどうなっちゃうんだろうという不安と、いろんな感情がありました。足は震えてたんですけど、誠志郎さん(坂本)のサイン通り決めていくしかないと思って。最高の結果になってよかったです」
しびれる場面を乗り切った。同点で迎えた延長十一回、8番手としてマウンドに上がった。2本のヒットを打たれ、背負った2死一、二塁のピンチ。前日の試合では一発を浴びるなど、なかなか力を発揮できていなかったこともあり、不安があったのも確か。それでもスタンドから送られる拍手と歓声が力になった。最後は度会をシンカーで三振に仕留め、勝ち越しは許さなかった。
この日は、先発のルーカスが早々に降板。三回途中からブルペン陣で懸命につないできたバトンだった。「リリーフみんなでつないできてたんで、ゼロに抑えたい。それだけだった」と気合も入った。復帰後初の連投も「そんなん考える余裕もない」と、とにかく懸命に腕を振った。直後に大山のサヨナラ弾で、今季初白星も転がり込んできたが「勝ちがついたとかはどうでもいい。チームが勝てたことだけで(十分)」と表情を緩めた。
今季は2月のキャンプで、左アキレス腱断裂の大ケガを負った。懸命なリハビリを乗り越え、シーズン中でのスピード復帰。ただ、戻ってきたのは、壮絶な優勝争いを繰り広げる緊張感マックスのチームだった。「今更貢献するとか、おこがましくて言えない」と、すぐに気持ちを高めることにも苦労。それでも「タイガースの一員として、自分のできることは全力でやりたい」と覚悟を決めた。
劇的勝利で、優勝へまた一歩前進。それでもゴールテープを切るまで、一瞬たりとも気は抜けない。「負けられない戦いが続くので、しっかり準備できれば」。激戦を勝ち抜くためにも、やはり石井の存在は欠かせない。
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