阪神・高橋遥人 下柳以来球団21年ぶり15勝 最多勝&最高勝率確実「伏見さんがうまく引き出してくれた」4連勝でM7

 「ヤクルト4-8阪神」(23日、神宮球場)

 雨の神宮で快投した。今季初の中5日で先発した阪神の高橋遥人投手(30)は6回1失点、6奪三振。球団では2005年の下柳剛以来となる15勝目を挙げ、最多勝と最高勝率の2冠をほぼ確実とした。チームは4連勝で7連戦を6勝1敗で締めくくり、優勝へのマジックを「7」とした。

 雨が降り続け、気温もグッと下がった神宮のマウンド。難しいコンディションの中、高橋はユニホームの色を変えながら、懸命に腕を振った。

 「(捕手の)伏見さんがいろんな球種を使いながら、うまく引き出してくれたおかげで、しっかりゲームをつくることができた。勝てて良かった」

 我慢比べに負けなかった。序盤は相手先発の奥川との投手戦になった。四回、2死から連打でピンチを招いたが、岩田を三振に仕留め、マウンド上で大きく声を出した。五回も2死一、二塁とされたが、長岡を一ゴロに抑え先制は許さなかった。

 六回に4点の援護をもらい、リードを守って降板。前日22日まで2試合連続で延長にもつれこみ、リリーフ陣が多く登板していた中で、きっちりと役割を果たし、バトンをつないだ。「そんなに長いイニングは投げられていない。みんなのおかげです」と謙遜したが、大きな仕事を果たした。

 優勝へ向けて、負けられない戦いが続く中、自身5年ぶりとなる中5日での先発を託されていた。体力面を懸念されたが、全く問題なし。「(中)5(日)も6(日)もそんなに変わらない。大したことはない」と頼もしい言葉を残した。

 この勝ち星で、球団ではリーグ優勝した2005年に最多勝に輝いた下柳剛以来21年ぶりとなる15勝に到達した。生え抜き左腕に限れば03年の井川慶以来23年ぶり。最多勝のタイトルをほぼ確実なものとした。ビジター球場での13勝目は、球団左腕では江夏豊を抜いて初の快挙だった。「試合はつくれてるけど、いっぱい点を取ってもらっている。まだまだ力不足だなというところはある」と満足した様子は見せなかった。

 今季は開幕10連勝を飾るなど前半戦を無双。ただ、夏場から徐々に打たれ、数字は思うように伸びなかった。「結果が出ないと疲れは感じる。9回を抑えた時よりも、打たれた後は疲労感があった」とローテを守り続ける難しさを痛感。休養を増やすなど、試行錯誤もしたが「休んでも結果に直結しなかった。もっと強くなりたいと思ってトレーニングをしていた」と、立ち止まることなく走り続けた。

 この7連戦は高橋の勝利で始まり、高橋の勝利で終わった。6勝1敗と大きく勝ち越し、優勝へのマジックは「7」になった。最強左腕は歓喜の瞬間まで歩みを止めない。

 ◆高橋がビジター13勝! 今季ビジター18試合で13勝2敗、防御率1.86に。2リーグ分立後、球団投手のビジター13勝は左腕初で、14勝を挙げた1965年・村山実以来、61年ぶりとなった。

 ◆球団初のビジター2球場2桁勝利 阪神はこの日の勝利で今季神宮の勝敗成績を10勝3敗とした。既に今季は東京ドームで10勝(3敗)を挙げており、1952年のフランチャイズ制以降、ビジター2球場で10勝以上を記録したのは球団初となった。

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