阪神・岩貞 現役ラス投は梅野とK斬り→岩崎にリレー 横田さんに向けて「これで終わりだよ」タテジマ13年有終の美

 「阪神2-1広島」(6日、甲子園球場)

 引退試合の阪神・岩貞祐太投手(35)が、有終の美を飾った。七回に梅野とバッテリーを組み、141キロ直球で空振り三振を奪った。

  ◇  ◇

 最後の4球を投げ切った表情は晴れやかだった。「ピッチャー・岩貞」。その名を告げるアナウンスも、マウンドからの黄色い絶景も、本当にこれが最後。13年間の感謝と、亡き仲間への思いをささげ、背番号14が現役生活に別れを告げた。

 「投げ終わって、寂しさが一番込み上げてきました」。マウンドに向かう岩貞を大歓声が包み込んだ。同じ熊本出身の先発・大竹の後を受け、六回に代打から出場した同期入団の梅野がマスクをかぶり、七回のマウンドに左腕は立った。

 末包に対して初球は141キロ直球。ストライクコールに聖地が沸く。その後、カウント1-2と追い込むと、最後も直球で空振り三振に切って取った。ただ、かつては150キロを優に超える直球で並み居る強打者を抑え込んできた。この日の最速は141キロ。「今日も一生懸命腕を振ったのにあの球速。納得しました」。引退を未練なきものにする4球でもあった。

 現役生活最後のアウトを奪った岩貞に駆け寄るナイン。梅野と固い握手を交わすと、2人で天を見上げた。ドラフト同期で、23年に亡くなった横田慎太郎さんに向けて「これで終わりだよ」とあいさつして空に手を振った。マウンドに歩み寄った藤川監督とは言葉を交わして抱擁。「最後は(監督としてではなく)球児さんとして接してくれた気がします」と言葉に詰まりながら感謝した。広島ベンチにも一礼。これまた同学年の盟友・岩崎に後を託してマウンドを降りた。

 「プロ野球選手になれたこと。阪神タイガースのユニホームを着られたこと。甲子園のマウンドに立てたこと。みんなと同じ時間を過ごせたこと。全て僕にとって一生の宝物です」

 手術を終え退院したばかりの湯浅や元チームメートの青柳、藤浪らも球場に駆けつけた。「思い描いていた選手にはなれなかったけど、最後にこういう日を迎えられたことについては、自分に『お疲れさま』と言ってあげたい」。歩んできた時間と道のりを“宝物”に変え、13年間の戦いにピリオドを打った。

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