後輩に受け継がれる阪神・岩貞の生きざま 若虎の活躍に見せた表情
「阪神2-1広島」(6日、甲子園球場)
引退試合の阪神・岩貞祐太投手(35)が、有終の美を飾った。七回に梅野とバッテリーを組み、141キロ直球で空振り三振を奪った。スタンドには元チームメートの青柳、藤浪、板山らが駆けつけ、ラスト登板を見守った。
◇ ◇
9月18日、ファーム・ソフトバンク戦(筑後)。岩貞の姿は三塁側カメラマン席にあった。同球場で試合があると、必ずと言っていいほど背番号14はそこに現れ、試合を撮影する記者の横で、後輩の投球を眺める。
同戦の先発・石黒がソフトバンク打線を抑え込む姿を、少しうれしそうに見つめていた。引退発表はその10日後。後輩に託したような表情…というのはさすがに“後出しじゃんけん”過ぎるが、その時の表情がやけに印象に残った。
今季の大半は2軍で過ごしたが、その間も若虎に助言を送り続けた。高卒1年目の19歳、早瀬もその一人だ。「1年目が一番大事と言ってくださった。若いうちにどれだけしんどいことをやっておけるか。1年目に楽をしてしまったら、後で苦しむと教えていただきました」。16歳差のベテランからの金言が指針になったという。
うれしいことも苦しいこともあったタテジマ一筋の13年。試合前の引退セレモニーでは「最後まで独り立ちできずに申し訳ない」と謝罪していたが、左腕の生きざまが、残した言葉が、後輩たちの独り立ちに生かされ続けるはずだ。(デイリースポーツ阪神担当・藤丸紘生)
野球スコア速報
