阪神・桐敷 CSの切り札となるか 8月以降1、2軍で13戦連続無失点「ゾーンで勝負できるように」
リーグ連覇を達成した阪神は日本一奪還を目指し、14日からCSファイナルSを戦う。ポストシーズンの10月に活躍する選手の代名詞「ミスターオクトーバー」になるのは誰か。トラ番記者がイチ推し選手を紹介する企画の第1回は、シーズン最終盤に調子を上げてきた中継ぎ左腕・桐敷拓馬投手(27)を取り上げる。
“スペードのエース”復権の時だ。桐敷は上り調子で勝負の秋を迎える。「しっかり中継ぎが流れを止めて、攻撃につなげたい。僕だけっていうよりも中継ぎみんなで頑張れれば」。これまでの経験を踏まえ、改めて一致団結を強調した。
今季は24試合に登板し防御率4・91。前半の不調もあって全体成績はやや低調に終わったが、中盤に2軍で経験した先発転向が転機になる。それまで「全部をコースきっちりというか、そういうふうに考えていた部分があった」と、丁寧さを意識するあまり窮屈な考え方になっていたが、「ゾーンで勝負できるようになってきた」と、長いイニングを投げる中で大胆さを取り戻したという。
実際、中継ぎに再転向した8月以降は1、2軍計13試合連続無失点でフィニッシュ。今季の最終登板となった7日・広島戦(甲子園)では2回完全投球。藤川監督も「CSに向けて投手を探しているところ。そういう意味では桐敷が抜けて良かった」と岩崎、及川、セベリーノがそろう左の中継ぎ陣に頼もしい男が加わった。
経験豊富な左腕はCSの酸いも甘いも知る。広島と相まみえた23年のCSファイナルSは2試合に登板し無失点。ただ、DeNAを迎え撃った24年の同ファーストSでは第1戦に登板し、1回1/3を2失点。相手打線の「勢いにのまれて負けてしまった印象」と短期決戦の怖さを知った。
だからこそ桐敷は自分に言い聞かせるように言う。「無駄な走者を出さないこと。もう本当にそこに尽きます」。短期決戦だからこそ凡事徹底。頼れる切り札がマウンドで輝きを放つ。
