【みやこS】ダート界に新星誕生 アポロケンタッキー重賞初勝利
「みやこS・G3」(6日、京都)
ダート界に新星誕生だ。4番人気のアポロケンタッキーが2度目の重賞挑戦で初タイトルを獲得。テン乗りの松若が562キロの巨漢馬を見事Vへと導き、チャンピオンズC(12月4日・中京)の優先出走権を手にした。
道中は中団を追走。「もまれ弱さがある。内で包まれるのだけは嫌だった」と松若が振り返るように、勝負どころから外めを強気にまくって行った。テン乗りだったが、たとえコースロスがあっても「エンジンがかかれば止まらない」ことは調教に乗って確認済み。直線で早めに抜け出すと、最後はこん身の左ステッキ連打で後続の追撃を振り切った。
1番人気の支持を受けた前走のブラジルCは、直線失速して8着に敗退。「過保護だった」(富岡助手)と判断した陣営は中1週でもハードに追い切り、3日の栗東坂路で一番時計をマークした。その効果はてきめん。調教役の川江助手は「きっちり仕上げた。結果を出せて良かった」と胸をなで下ろした。
この勝利でG1切符をゲット。松若が「まだ若い。伸びしろがある」と4歳馬に期待をかければ、川江助手も「千八にも対応できたので視野が広がった。精神面が成長すればG1も夢じゃない」と進化に手応え。筋骨隆々の外国産馬が、ダート王決定戦で台風の目になる。