【第１８４回】向井田真紀（３５） ＝広島・１１３期＝

　童顔でかわいらしい笑顔が特徴的な向井田。一般男性と結婚して２０１９年２月から産休に入り、男の子を出産。そして約２年の産休期間を経て復活すると、復帰３節目となる２１年７月に児島でデビュー初優出。ママさんレーサーとして強くなって帰ってきた。

　そんな向井田が使用するヘルメットは家族での合作。左右には動物が描かれている。向井田のデザインしたのは大好きなオオカミ。「もちろん強いし、群れを大事にする。そして子供を非常に守る。なんか家族って感じがすごくありますよね。そして遠ぼえが本当にかっこいい。一番近くでオオカミを見られる神戸どうぶつ王国は広島から結構見に行ってます」とヘルメットを見ながら目を輝かせる。

　そして今回からはワシを追加。「旦那から“陸上の中では一番強いよ”と言われたので入れてみました。そして子供の名前（柊稀・いぶき）に“柊”が付いているので、それもしっかり書いてもらいました。意外といい感じに仕上がりましたね」と出来栄えに納得していた。

　珍しいのはこのヘルメットはカーボンではないこと。「真っ白な既製品を購入して描いてもらいました。本当は首が悪いので軽いカーボンも考えたけど慣れているので…。来年５月で使用期間が切れてしまうので、その時にまた考えます」と悩んでいるようだ。

　今は「（産休で）乗れない期間があったので、ボートが本当に楽しく感じる」と公私ともに充実しているようだ。今後の目標はもちろん勝率を上げること。「まだレースですごく緊張するけど、一走、一走集中して頑張りたい」と表情を引き締める。攻撃力はデビュー時から光るモノを見せていた彼女が今後も各地で激走を演じてくれそうだ。