【ヤング】猶本光、攻撃参加魅力の“ポスト沢”

 サッカーのU-20女子W杯で、世界の頂点を目指す「ヤングなでしこ」。未来のなでしこジャパンを担う逸材たちを、3回連続で取り上げる。1回目は、ビジュアルプレーヤーとしても鳴らすMF猶本光(18)=浦和。守備的MFながら、攻撃力も兼ね備えたプレースタイルで、“ポスト沢”との異名を取る中盤のかなめだ。

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 ビルに囲まれた秩父宮ラグビー場。前日のニュージーランド戦にフル出場した猶本は、軽めのメニューを終えた後も、サブ組の練習を見守っていた。福岡県出身で、都会での生活はまだまだ不慣れだ。「建物が多いのは、あまり好きじゃないですね」。戸惑ったように苦笑いした。

 守備的MFながら、常々「攻撃にも積極的に参加したい」と口にする。19日のメキシコとの開幕戦では、後半11分に強烈なミドルシュートをたたき込んだ。観戦していた、なでしこジャパンの佐々木監督も「いろいろなところが見えているし、サッカーの感覚も持っている」とうなった。

 今年から筑波大に進学。それに伴って、なでしこリーグ・福岡から浦和に移籍した。一人暮らしを始め、料理、洗濯などの家事は一人でこなす。「電車で帰るときにクックパッド(料理のレシピを検索するアプリ)を見て考えてます」。自炊についても、長い通学時間をうまく活用している。

 大学への通学は片道1時間40分かかる。1時限目から授業がある日は、午前6時に起床する。「睡眠時間が足りない。8時間ぐらいは寝たいけど、昼寝もできないので」。それでも、端正な顔は、新生活の充実感に満ちあふれている。

 決戦の舞台は国立競技場に移る。「(男子の)U-23日本代表が国立で試合をしたときにテレビを見ていて、いつか国立でやりたいと思っていたのでうれしい」。ビジュアル面でも人気急上昇中の18歳が、“サッカーの聖地”でも躍動する。(五島大裕)

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 猶本 光(なおもと・ひかる)1994年3月3日、福岡県生まれ。07年、13歳でなでしこリーグ・福岡のトップチームに昇格。今年、筑波大へ進学し、浦和へ移籍した。世代別代表の経験も豊富で、10年のU-17W杯では準優勝に貢献した。157センチ、50キロ。

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