中国軍制服組トップの動静に関心 何衛東氏、米メディアは失脚報道
【北京共同】中国の習近平指導部が汚職を取り締まる「反腐敗闘争」を強化する中、軍制服組トップの何衛東・中央軍事委員会副主席の動静に内外の関心が集まっている。一部米メディアは失脚したと報道。中国国防省報道官は27日の記者会見で「情報はない。状況を承知していない」とだけ述べた。28日付の香港紙などが伝えた。
中央軍事委副主席(2人)は同委主席を兼ねる習国家主席に次ぐポストで、失脚報道が事実なら異例の事態となる。何副主席は11日に全国人民代表大会(全人代)閉幕式に出席したと国営メディアが報じた後、動静は確認されておらず、X(旧ツイッター)などで「拘束された」との臆測が飛び交っている。
保守系の米紙ワシントン・タイムズは、複数の米国防当局者の話として何氏が失脚したと報道。「習氏への政治的支持が不足していたと疑われている」と指摘した。
何氏は台湾方面を管轄する東部戦区の司令官を経て、2022年に副主席に抜てきされた。習氏が福建省で幹部などを務めていた時代に知り合い、側近の一人と目されていた。