広島・ファビアン「これで気持ちが楽に」来日1号 モンテロ&秋山離脱の打線支える 最大3点リード守れずサヨナラ負け
「ヤクルト5-4広島」(2日、神宮球場)
広島は最大3点のリードを守れず、今シーズン初のサヨナラ負け。初の連勝と勝率5割を逃した。そんな中、光をともしたのはサンドロ・ファビアン外野手(27)。1点を追う二回に来日初本塁打となる一時逆転の2ランを放った。チームは開幕カードを終えた直後にモンテロと秋山が離脱。新助っ人が赤ヘル打線を支えていく。
力強く振り抜いた打球は、低い弾道でグングン伸びて左翼フェンスを越えた。ファビアンは興奮気味にダイヤモンドを一周。ホームインの後は、仲間と歓喜のハイタッチを繰り返した。今季12打席目で飛び出した、来日初本塁打。初見参の敵地で、ファンの大歓声を浴びた。
1点を追う二回2死一塁で、山野のスライダーをジャストミート。白球は弾丸ライナーで、赤く染まるスタンドに吸い込まれた。「甘い球を狙って、しっかり自分のスイングができるように打席に立った。外から入ってくるボールを、いい反応で打てた。ホームランが出て良かったし、これで気持ちが楽になりました」と振り返りつつ「チームが負けたので」と試合後は惜敗を悔やんだ。
チームは開幕して早々に、危機に立っている。開幕3連戦で4番に座ったモンテロは左脇腹の肉離れ、5番に入っていた秋山も右足首の靱帯(じんたい)を損傷。モンテロは3月31日、秋山は1日に出場選手登録を抹消され、開幕カードで中軸を張った2人が戦列を離れることになった。
そんな状況で迎えた開幕2カード目。新助っ人の背負う役割はさらに大きくなる。白星には結びつかなかったが、豪快な一撃はこれからの戦いに欠かせない。
試合前には朝山打撃コーチから直接指導を受ける場面もあった。ファビアンはオープン戦の期間から、球を見極めようとするあまり、重心が後ろに倒れてスイングしてしまう傾向があった。
それを改めて指摘した同コーチは「どうしても受けてしまって、へっぴり腰になる。最初に軸足に残して打ちに行ったら、そのままグンと前に入っていった方がいいよ、と。(本塁打は)前にグッと入っていっていた」と分析。今後も受け身にならず、前で打球をさばいて快音を響かせる姿を期待した。新井監督はファビアン、末包の一発に「2人ともいいホームランだったと思う」と右の長距離砲が示した存在感を評価した。
自身のバットでチームは一時逆転したが、結果的にサヨナラ負け。ファビアンは次戦に視線を向け、意気込みを語った。「今日と同じようなリズム、気持ちで同じ結果を毎日、毎打席、出せるように頑張ります」。節目の一発を契機にして、さらに勢いに乗っていく。
◆サンドロ・ファビアン(Sandro Fabian)1998年3月6日生まれ、27歳。ドミニカ共和国出身。180センチ、81キロ。右投げ右打ち。外野手。14年にジャイアンツと契約し、翌15年から同国のサマーリーグでプロ初出場。22年にレンジャーズに移籍すると3シーズン(マイナー)で56本塁打をマーク。昨年9月6日にメジャーデビューを果たした。
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