【全文】「虎に翼」脚本家・吉田恵里香氏 轟の花岡への想い描いた真意説明「決めつけで傷つく人がいることは確かなことです」
NHK連続テレビ小説「虎に翼」が10日、轟(戸塚純貴)の花岡(岩田剛典)への思いが語られた。SNS上でも反響を呼び、脚本を担当した吉田恵里香さんが同日、自身のX(旧ツイッター)で、長文で思いを投稿した。
【以下、吉田氏のX全文】
#虎に翼
よねが【白黒つけたい訳でも白状させたい訳でもない】と言っていますし、轟も自認している訳ではないのですが、一応、念の為に書いておきますね。
轟の、花岡への想いは初登場の時から【恋愛的感情を含んでいる】として描いていて私の中で一貫しています(本人は無自覚でも)。人物設定を考える時から彼のセクシャリティは決まっていました。
もし轟が女性だったら、きっと最初から花岡との関係の見えかたが違っていたでしょう。私も含めて思い込みや偏見で人をカテゴライズしています。私も日々無意識の決めつけをしてしまい反省してばかりです。 個人的なことを全て明言すべきとは全く思いませんが、その決めつけで傷つく人がいることは確かなことです。
特集ドラマ「生理のおじさんとその娘」でも、今回と似たような描き方で、レズビアンを登場させているですが、その時も「この設定はいらなかった」「盛り込みすぎている」というご意見をいただきました。そう思わせる私の本の未熟さは100%反省しますが、同性愛は設定でもなんでもないです。こういう意見があがる度、エンタメが「透明化してきた人々」の多さ。その罪深さを感じます。これは個々の問題よりも、社会全体の教育や価値観の問題です。
轟自身がまだ自認しきっているわけでも答えをだしたいわけでもないと思うので、これを機に視聴者の方々も色々考えてご覧いただければ大変嬉しいです。こういう機会を朝ドラでもらえることはありがたく感じています。
私は、透明化されている人たちを描き続けたい。
オリジナルの作品や理解あるスタッフとの作品ではそれを心掛けています(理解ある、はて?ではありますがこれ以外の形容がないです)。
それが特別なことと思われる世界が悲しく残念ですし、描き方には注意を払うものの、私は現実にあるものを書いているだけです。褒められたい訳でも説教したい訳でもないです。
長年刷り込まれてきた様々な嫌悪感や差別に対して、何か少しでも変わっていくことを望みます。
私なりに勉強や取材を重ねているつもりですが、間違えることも沢山あるし、やりかたや言葉の使い方に後悔もある。伝わらないこともある。私のやり方が正しいのか、それこそ当事者の方から不快じゃないのかも分からないこともある。でも私なりにやっている最中です。長々とごめんなさいね~。
こういうことを作家が書くことが嫌な人もいるだろうけど、言わなきゃいけないことは言わなきゃいけないんです。ごめんね!
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