篠田正浩さん逝く 早大在学時に箱根駅伝走る 映画の世界に入るきっかけのひとつに

 戦後日本を代表する映像作家の一人で「心中天網島」「瀬戸内少年野球団」「少年時代」など多くの名作を手がけた映画監督の篠田正浩さんが25日午前4時55分、肺炎のため死去した。94歳。岐阜市出身。設立した独立プロダクション・表現社が発表した。すでに葬儀は家族葬で執り行われ、後日、お別れの会を行う予定。女優・岩下志麻(84)とのおしどり夫婦としても知られた。

 篠田さんは中学3年の時、敗戦を迎えた。授業が嫌になり、陸上部で走ることだけが、自分を支えてくれたという。高3で国体の岐阜県代表に選ばれ、早大1年の時、箱根駅伝のメンバーに補欠で選出され、2区を走った。早大はこの年、2位を記録した。当時の監督は後にマラソン界の大スターとなった瀬古利彦氏を育て上げ、日本の長距離を世界のレベルに高めた中村清氏だった。

 マラソンの練習で戦後の傷あとが色濃く残る東京の街を走り「防空壕(ごう)に住む人の前を、派手な女性を隣に乗せたアメリカ人が運転するシボレーが走っていく。これが戦勝国と敗戦国との関係だと思った。文章にすると、ものすごく言葉がいるけれど、映画なら瞬間で表現できる」と思ったことが、のちに映画の世界に入るきっかけのひとつになったと明かしていた。

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