【天皇賞】藤沢和師 グランアレグリアで有秋の美「スピードで勝ちたい」

 「天皇賞(秋)・G1」(31日、東京)

 22年2月末で定年を迎える藤沢和雄調教師(70)=美浦=が、自身最後の秋盾にグランアレグリア(牝5歳)を送り出す。Vなら尾形藤吉元調教師に並ぶ最多7勝目。過去の管理馬を振り返りながら、今回の一戦に対する思い、期待を語ってもらった。

  ◇  ◇

 -1週前追い切りの感触は。

 「いい夏休みを過ごしていたみたいだから十分乗り込んでいるし、いい感じだったと思うよ。坂路でもよく乗り込んでいて、休み明けとしては良かったと思うね」

 -8月に喉の手術(喉頭蓋エントラップメント)をした影響は。

 「問題ないよ。坂路でもいい時計を出している。年齢もあって秋口は馬体重が増えているので、十分乗り込めて良かった。息遣いもすごく良かったですよ」

 -昔と比べて変わったところは。

 「カイバを食べなかった2、3歳頃からしたら、どんどんたくましくなっているね。パワフルさを増した。イレ込まなくなっているしね。いい馬になりましたよ。もともと素質はある馬だからね」

 -前走の安田記念(2着)については。

 「ヴィクトリアM(1着)後に爪の状態が良くなくて、すぐに蹄鉄を打ち替えて問題なく調教はできたんだけど、スタートのタイミングが悪かったよね。それでも追い込んではきていたし、力は十分見せたと思う」

 -2000メートルは大阪杯に続いて2度目。

 「大阪杯で思ったほど伸びなかったのは距離のせいなのか、不良馬場のせいなのか分からなかったね。4角までは上手に走っていたし。やはり二千は上手にコントロールしないと直線も長いし、最後の脚がなくなっちゃう。バブルガムフェロー(96年V)なんかは直線でグッと待てる余裕があった。グランアレグリアも若い頃は暴走気味なところがあったけど、穏やかになってハンドルが利くようになった今は、過去の(藤沢和厩舎の)優勝馬と同じ感じになりつつあるよね」

 -東京の方が競馬しやすい。

 「そうだね。大阪杯はグルッと1周しないといけないから、掛かったらまずいなと思って、調教も気をつけてきた。今回はその心配が全くなく、ワンターンでいくような競馬だから、いつもと同じような調整で楽だったよ。走り慣れた東京芝1600メートルのちょっと後ろから走るから、競馬はしやすいとは思うよ。多分、大阪杯の時は『もう1周なの?』って馬も思っていただろうね(笑)」

 -3冠馬コントレイルとの再戦について。

 「(大阪杯の)コントレイルは強かったよ。併走になって、最後はかわせなかったからね。あのレースについては完敗でした。あとは良馬場で東京の2000メートルならどうなのかって感じだね」

 -これまで天皇賞・秋は6勝。21年が最後の挑戦となる。

 「これまでは二千が得意な馬が多かった。本当は東京の芝2000メートルはスタミナじゃなくてスピードで勝ちたかったので、今回初めてそういう馬で挑めるのですごく楽しみ。天皇賞・秋でタイキシャトルの走りを見たかったし、タイキブリザードやシンコウラブリイ、マグナーテンも走らせたかった。グランアレグリアは、タイプ的にはタイキシャトルを牝馬にした感じかな」

 -今後については。

 「この後はジャパンCとか香港ぐらいしかないわけですから、結果次第でオーナーとどういう話になるかですね」

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