大山千広 人生の格言刻んだヘルメット

 【第175回】大山千広(27)=福岡・116期=

 大山が現在使用しているヘルメットはレーサーとしてだけでなく、人生の格言としている言葉が刻まれている。thoughts(気持ち)・actions(行動)・habits(習慣)・character(人格)・destiny(運命)。「気持ちが変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる。このどれか一つが欠けてしまうと、結果に結びつかないんです」と神妙に語る。

 4月に徳山で骨盤骨折の大ケガから復帰後初V、さらに前節の大村では男子の強豪を破って優勝。23年後期はA2へ降格するが、出走回数不足が原因で勝率は7・33と高い数字をマークした。復活を果たした要因は気持ちの大きな変化だという。「最初はボートに乗れるだけでうれしかったけど、支部練習に行った時に自分の思うような走りができず、後輩たちにもコテンパンにされて、悔しかった」。だが、その時に「もっとうまくなりたいという気持ちが生まれた」と振り返る。

 勝ちたい、うまくなりたいという気持ち。そのための練習やレースの際の調整、整備。それらを反復する習慣。そして何といっても人格だ。選手同士はもちろん、ファンに対しての対応。この取材をお願いした時も二つ返事で快く応えてくれた。あとは運命(結果)だ。何か一つでも欠けたらダメと言っていたが、今の大山には欠けている点が見当たらない。あとは、おのずと付いてくる結果を待つのみだ。「SGを取りたい」と目標を語ってくれたが、達成される日は、すぐそこまできている。

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