大谷翔平 1号出た!ドキドキビデオ判定 日本開幕シリーズ松井以来21年ぶり2人目

 5回、今季1号ソロを放ち、打球を見つめるドジャース・大谷(撮影・伊藤笙子)
 5回、大谷のソロに沸くスタンドを埋めたファン(撮影・吉澤敬太)
 5回、ビデオ判定の結果本塁打が認められ、ベンチでガッツポーズの大谷(撮影・伊藤笙子)
3枚

 「カブス3-6ドジャース」(19日、東京ドーム)

 ここで打つからこそのスーパースターだ。ドジャース・大谷翔平投手(30)がカブス戦に「1番・指名打者」で出場し、五回に右中間へ今季1号ソロ本塁打を放った。日本での大リーグ公式戦で本塁打を放った日本選手は、2004年ヤンキースの松井秀喜以来のこと。鮮やかな凱旋アーチで、日本中の期待に応えた。

 大谷は狂喜乱舞して待つスタンドに、右手を掲げ人さし指を突き上げた。「本当に勝ててうれしいですし、1本出てホッとしています」。開幕2戦目、8打席目に飛び出した25年初アーチに拍手喝采。ヒーロー帰還を待ちわびたファンが、お立ち台までのBGMを大歓声で彩った。

 東京ドームで魅せた大谷劇場も、この日で終焉(しゅうえん)。最高のフィナーレは五回だった。ここまで快音はない。1死走者なしから打席に入ると、待ちわびるスタンドが背中を押した。カウント2-2からの5球目、速球をフルスイングではじき返す。右中間へ上がった打球の行方を確認しながら、歩き出す。

 打球はフェンスを越えたか微妙なところで、グラウンドに戻った。それを見て大谷はスピードアップ。本塁打の判定に、そのままダイヤモンドを一周すると、スタンドはさらに熱を帯びた。要請されたチャレンジの結果、覆らずにホームランの判定。今季1号に鳴りやまない拍手。「もうちょっといくと思ったんですけど。でも打てたことがうれしいですし、いい投手から東京で打てたことがよかった」と表情を緩ませた。

 メジャーリーガーになって、初めて日本で開幕を迎えた25年。また、東京ドームは初めて野球観戦した原点だった。「このような形でプレーできるのをうれしく思っています」と心待ちにしていた舞台。18日、開幕戦の第1打席は「普段打撃に関して緊張することはないが、珍しく緊張していた」と平常心を保てない。特別な場所でのプレーは不思議な経験、力を与えてくれた。

 打者に専念した昨季は史上初の「50-50」を達成するなど歴史的な一年となった。今年は二刀流・大谷が再び動き出すメモリアルな年でもある。東京シリーズは負担軽減のため打者の調整を優先させてきたが、試合前練習ではグラウンドで強度を上げたキャッチボールも敢行。同シリーズ終了後にはブルペンでの投球練習も再開される見込みだ。TOKYOで受けた大歓声を力に、新たな大谷伝説はまた生まれる。

 試合後には山本、佐々木だけではなく、カブス・今永、鈴木ら日本人戦士5人衆で記念撮影を行った。互いを指針に、高みを目指してこれからも前へ。「東京でいいスタートが切れた。本当にいい思い出になりましたし、またいつかこういう形で試合ができたらうれしい」。大声援に武者震いし、心に響かせた野球ファンの持つパワーがある。必ず、また会おう。さらに成長した姿で帰ってくる。

 ◆大谷、シーズン第1号ホームランメモ 大谷はエンゼルス在籍時の21年、この日と同じくチーム開幕2戦目にホームランを打ったが、この時は9打席目だった。なお、18年には開幕6試合目に打者として2試合目の出場、6打席目にホームランを打っている。ちなみに日本ハム時代の16年には開幕投手を務めたあと、開幕4戦目に打者として初出場し、3打席目にシーズン第1号を放ったことがある。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

大リーグ最新ニュース

もっとみる

スコア速報

主要ニュース

ランキング(大リーグ)

  1. 天理・捕手の頭部付近に死球→担架でベンチ裏へ 危険球に場内騒然 三回2死満塁で押し出し死球 1点を先制も四回の守備から交代

  2. 広島がオープン戦最終盤で計8人の一、二軍入れ替え ケガ明けの石原が1軍昇格へ「100%で動けている」

  3. 顔面死球で負傷交代の天理・石井は仲間の反撃を胸に刻む 整列には加わらずベンチ前で礼 左目をアイシング、目の下にはガーゼの痛々しい姿

  4. 今年も打てません 広島打線 投高打低に変化なし?聞こえてくるのはOBの嘆き節「情けないのぉ」

  5. 【写真】天理・捕手の頭部付近に死球→担架でベンチ裏へ 危険球に場内騒然 三回2死満塁で押し出し死球 1点を先制も四回の守備から交代

話題の写真ランキング

写真

リアルタイムランキング

  1. Koki,「お庭でのんびり」投稿で驚きの事実! ここは公園でなく、自宅だった

  2. 高嶋ちさ子 日ラオス親善大使に 米留学中の17歳長男はNPO発起人、外務省での式に一緒に「参列」

  3. Koki,「ぐるナイ」で自宅公開→せいや「ウソやん?!」「これ家?!」岡村隆史も騒然 家に見えない!

  4. Koki,「お庭でのんびり」投稿で驚きの事実! ここは公園でなく、自宅だった

  5. 【写真】Koki,「ぐるナイ」で自宅公開→せいや「ウソやん?!」「これ家?!」岡村隆史も騒然 家に見えない!

注目トピックス