佐々木朗希 メジャー最長4回0/3を1失点 初回失点も立ち直った 初勝利ならずも大きな収穫「自信になった」
「フィリーズ1-3ドジャース」(5日、フィラデルフィア)
ドジャースの佐々木朗希投手(23)はフィリーズ戦に先発し、メジャーで最長の4回0/3を1失点だった。2-1の五回に無死一、二塁とされて68球で交代となり、初勝利は次回以降に持ち越された。オリオールズの菅野智之投手(35)はロイヤルズ戦で5回1/3を1失点。日本投手の先発では最年長となる35歳5カ月でメジャー初勝利を挙げた。
初勝利を逃したが、収穫を得た。過去2度は5割ほどだったストライク率が6割超に改善し、直球の最速は約158キロまで戻って五回途中1失点。佐々木は「安定して投げられたのは自信になった」と振り返った。
敵地の盛大なブーイングで迎えられ、初回は連打と盗塁で無死二、三塁とされた。それでも直球とフォークをストライクゾーンに投げ込み、二ゴロによる最少失点で切り抜けた。初回に連打を許した後は打者13人を無安打1四球。二回以降は強力打線を直球で押し込む場面も目立った。
好転の糸口は2日前のブルペンだった。「インステップが強かったので直した」と下半身の使い方を微調整し、制球がぶれなくなったという。
だが、2-1の五回に四球と安打で無死一、二塁として68球で降板。ロバーツ監督は勝利投手の権利を得る目前での交代を「彼はまだ三回までしか投げたことがなかった」と説明し、「ある程度いい結果を残し、リードを保ったまま試合を終えることができたのは大きなプラスであり、次の登板に向けての土台となると思う」といいイメージを持たせる意図もあったことを明かした。
佐々木も「メンタル的に不安になることもあったけど、信じられる技術があれば気持ちは関係ないかなとも思う。前回のブルペンで信じられるものを見つけられたのが良かった」と手応えを口にした。次回登板は80球が目安。初白星をつかむ日も遠くはなさそうだ。