阪神・門別 11年久保以来OP戦防御率0・00「要所しっかり」5回2/3自責0

 「オープン戦、オリックス2-1阪神」(23日、京セラドーム大阪)

 粘りの投球で“ゼロ”を守った。開幕前最後の登板となった阪神・門別は、緩急を生かして5回2/3を7安打2失点(自責0)。オープン戦を防御率0・00で終えた。「高めに球が集まっちゃった。ランナーが出てからはしっかり投げられたと思うので、継続していきたい」と表情を引き締めた。

 初回、先頭の中川に初球の直球を左中間に運ばれた。近本の失策も絡んでいきなり無死三塁。太田の中堅への犠飛で1点を献上した。無失点を続けていた今年の実戦だったが、21イニング目で初失点となった。さらに五回は1死から宗と中川に連打を許して一、三塁。太田の浅い三ゴロを捕球した佐藤輝が本塁へ悪送球して2失点目を喫した。

 六回途中の降板時、マウンド上で藤川監督から「失点はエラーだから」とフォローされたが、「ランナーを出した自分も悪い」と自戒も忘れず。ただ、「(打者を)押せている中での失点だった」と前向きに捉えた。

 今春キャンプでは「キャッチボール感覚くらいのフォーム」から投じる鋭い直球を目指して試行錯誤してきた。昨季は落とし込めなかった“脱力投法”の感覚を習得。藤川監督からキャンプの投手MVPに選出された。

 15日のプレシーズンゲーム・カブス戦(東京ド)で5回完全投球を披露。メジャーの強打者を初回から圧倒し、敵将カウンセル監督からは「非常に良かった。ストライクを上手に取られた、取ってきた。そんな投手でした」と賛辞を贈られ、大きな手応えをつかんだ。

 久々の打席はカウントの数え間違いやバント失敗と課題もあった。それでもこれまでの投球を踏まえ、安藤投手チーフコーチは「今日の内容が悪かったからといって、何も変わるわけではない」と左腕への揺るがぬ信頼を口にした。

 この日は選抜高校野球で母校の東海大札幌が1回戦を突破。「よく勝った」と自然に笑みがこぼれ出た。自身も開幕に向けてギアを上げる。「要所をしっかり投げられてるので、シーズンに入ってもできるように」。“ゼロ締め”を自信に開幕3戦目となる30日の広島戦(マツダ)で初勝利を目指す。

 ◆門別は久保以来の防御率0.00 門別がオープン戦3試合で12回2/3を投げて規定投球回に到達。この日は2失点を喫したものの失策が絡んだもので自責点は0。防御率0.00でオープン戦1位となった。オープン戦での防御率0.00は、最近10年に限れば16年の和田(ソフトバンク)、21年の大瀬良(広島)、二木(ロッテ)、23年の平良(西武)の4人のみ。さらに阪神の投手では、11年の久保康友(田中将大、戸村健次と並んでトップ)以来の快挙となる。

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