点取り屋の存在感…イグアインの反応
2014年7月6日
予想していないボールがやって来ても、体が無意識のうちに反応する。本物のストライカーとは、そういう類の生き物なのだろう。むしろ、彼らはその瞬間のために生きている。だから、体の向き、ボールに当てる足の角度を本能で調整して、ゴールというターゲットを確実にロックオンする。
前半8分。アルゼンチンの右サイドバック、サバレタがライン際を駆け抜ける。ボールを持つディマリアが選択したのは、ゴールライン際のスペースを狙うスルーパスだった。しかし、ボールはベルギーDFが足に当てて、カットした。
ボールは予想外の弾み方でゴール正面に。そこにいたのが、アルゼンチンのFWイグアインだ。決して簡単なバウンドではない。慌ててボールをたたけば、ゴールの枠を外しただろう。しかし、ストライカーならではの本能が、小さな、そして的確な修正を施す。体の角度をゴールに合わせ、右足ボレーで正確にボールを捉えた。予想外の強襲だったのだろう。ベルギーのGKクルトワは、虚を突かれたようにボールを見送るしかなかった。
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