阪神・富田 先発初星!中継ぎで初勝利から2年→G斬りでついに 「しんどかった」和田塾の食トレ
「巨人3-4阪神」(5日、東京ドーム)
ゲームセットの瞬間を迎えると、阪神・富田蓮投手(23)の表情がようやく緩んだ。4度目でつかんだ先発初勝利。追い求め続けていた1勝に思いがあふれた。
「先発で長いイニングを投げて、試合を作って勝ちたかったので、すごくうれしかった」
1点リードの初回2死一塁は岡本に同点の適時三塁打を許し、二回1死三塁は近本の好返球に助けられた。三回は三者凡退。だが、ベンチに戻ってから坂本に「表情が硬いから、もっと歯を見せて投げていけ」と声をかけられた。「だいぶ気が楽になりました」と仲間に背中を押された。
四回は浮いていた直球を修正し、先頭の吉川尚を右飛。「制球できていた」というチェンジアップで岡本は三邪飛、ヘルナンデスは空振り三振に。五回も3人で抑え、5回3安打1失点でプロ2勝目をつかんだ。
23年4月1日・DeNA戦(京セラ)で中継ぎとしてプロ初登板初勝利。そこから道のりは長くても、思いは変わらなかった。「1年目からずっと先発したいと思っていた」。昨季は中継ぎで1軍の戦力になったが、「一番マウンドに立つ時間が長くて、試合にずっと関われる。自分へのご褒美という感じ」と先発は特別なものだった。
思いをかなえるため、オフには元ソフトバンク・和田の合同自主トレでは追い込んだ。週4回のウエートトレーニングに加え、午後6時から9時までずっと食べっぱなしの食トレ。サラダ、刺し身、鍋料理、肉料理、魚料理に、最後は締めの麺類やご飯類と毎晩とてつもない量を詰め込んだ。「毎日しんどかった。消化も間に合わなくて夜寝るのがきつかった」。その努力は実を結んだ。体重は3キロ増え、筋肉量は4キロ増。「真っすぐの強さも出てきて、ファウルが取れるようになった」と体作りが直球の質向上につながり、開幕ローテをつかみとった。
岩崎から受け取ったウイニングボールは「両親に渡したいと思います」と富田。「1年目からずっと悔しい思いをしていた。先発で勝てたのは自分の中でも何か変われる部分だと思うので、この勝ちを今後につなげられるように」。やっと立ったスタート地点から白星を積み重ねていく。
◆富田 蓮(とみだ・れん)2001年9月6日生まれ、23歳。岐阜県出身。176センチ、76キロ。左投げ左打ち。投手。大垣商、三菱自動車岡崎を経て22年度ドラフト6位で阪神入団。新人だった23年4月1日・DeNA戦でプロ初登板初勝利。昨季は33試合で1敗4ホールドで防御率0.76。今季は開幕ローテ入りを果たした。
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