エコで魅力的な甲子園球場になってほしい カナダ出身阪神ファンが帰省中に感じたこと

 阪神タイガースよ、甲子園球場へお帰りなさい。1カ月間の長期ロードで10勝14敗と負け越したものの3位は死守。待ちに待った久々の甲子園では、CSを争う広島カープに3タテを食らわせました。シーズン終盤に向けて戦力が整ってきましたし、できたら2位まで浮上して、CSファーストステージを甲子園で開催してほしいです。

 タイガースが甲子園を離れている間、私は故郷カナダに帰省してきました。と言っても、今や本拠地は完全に日本。この国が大好きだということが再確認できたし、日本で骨を埋める覚悟はより一層強くなりました。と同時に今の日本ではできないことが経験できて“羨ましい”という感情も芽生えました。

 カナディアン・フットボール(CFL)の試合を観戦した時のこと。日本と違ってマスクを外して思い切り声援を送ってOKなんです。スタジアムでは、コロナ禍前の甲子園球場を思い出しました。ちなみにアメフトは守備の時に一番声援に力を入れます。野球と反対ですよね。アメフトでは敵の攻撃を邪魔するために声を大きく張るけれど、野球はバッターを鼓舞するための声援。いずれにしても、早く甲子園で大きな声を出したいなぁ。

 試合以外の部分でもファンサービスは非常に印象に残りました。スタジアムの敷地には、バウンスハウス(空気で膨らませて建物の形にしたプラスチック製の子供用遊具)やボール投げ体験など色々と設置してあって、子供たちの心をつかもうとしていた。甲子園にもBE-STADIUM KOSHIENという体験型の新施設ができたけれど、試合前はそう簡単には楽しめません。

 中でも「甲子園にもあってほしい」と感じたのが冷水器です。スタジアム内の所々に設置されていて、美味しい水が無料で飲み放題。コロナ禍ですし、もちろん水筒持参です。「ペットボトル何本分を節約したか」が表示される仕組みも導入されていて、ゴミ削減も実感できる。とっても素晴らしいなぁと思いました。

 阪神は今年からKOSHIEN“eco”Challengeという環境保全推進プロジェクトに取り組んでいます。プラスチックカップのリサイクル強化にも力を入れているけれど、筆者が小さい頃に習った環境保全の基本はReduce, Reuse, Recycle (減らす、再利用する、再生利用する)という順番。なるべく資源を多く使わないことが最優先とされていました。いろんな問題はあるだろうけど、甲子園球場でも冷水器を導入してもらえないかなぁ。

 ◆トレバー・レイチュラ 1975年6月生まれ。カナダ・マニトバ州出身。関西の大学で英語講師を務める。1998年に初来日、沖縄に11年在住、北海道に1年在住した。兵庫には2011年から在住。阪神ファンが高じて、英語サイト「Hanshin Tigers English News」で阪神情報を配信中。

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