「プレシーズンゲーム、巨人１－５ドジャース」（１５日、東京ドーム）

　世界一打線にメジャーの洗礼を浴びた。「大谷さんとの対戦も楽しみだったし、世界一チームとの対戦もすごい楽しみにして入った」と先発のマウンドに上がった巨人・戸郷翔征投手。そのスゴさは身をもって経験することになる。

　初回は先頭の大谷にフルカウントから四球を与え、悔しそうに天を仰いだが、続くエドマンを一塁ゴロ併殺に打ち取るなど、二回まではドジャース打線に１本の安打も許さず。だが「僕自身もあらためて見直す機会になった」という打者が２巡目に差しかかる三回だ。

　先頭のコンフォートに右翼席へ運ばれ先制点を許すと、１点を追加され、なお無死二塁で２打席目の大谷はカーブでタイミングをずらしてバットの先ながら、右中間席の中段まで運ばれる２ランを浴びた。さらに２死後にＴ・ヘルナンデスにも一発を許して、自身初の１イニング３被弾で一挙に５点を失った。

　「映像を見たら（バットの）先だったので。あれをホームランにされる大谷さんのパワーはすごいなと感じたし、まだまだやらないといけないことも本当に多い。まだまだ研究が足りない」

　それでも、四回以降は「新たな試みもできた」と新球・カットボールを多投し、五回に訪れた大谷との３度目の対戦も、そのカットで二ゴロに仕留めた。「彼にとっては良いお薬になったんじゃないか」と阿部監督。世界一打線に刺激と学びを受け、自身２度目の開幕投手へと向かう。