「プレシーズンゲーム、巨人２－４カブス」（１６日、東京ドーム）

　“師匠”の前で好投を演じ、巨人・石川達也投手が開幕ローテの座を決めた。六回から２番手登板するとケリー、ワークマンから連続空振り三振を奪う立ち上がり。続く七回は２死無走者から３番・鈴木に対し、最後はチェンジアップで空振り三振を奪った。

　「ゾーン内でしっかり勝負できた」と手応えを口にした石川。八回は１四球を与えるが、３回無安打無失点で４奪三振。鈴木を三振に切ったことにも「メジャーで結果を残されている人なので。もっと自信を持って投げていきたい」と話した。

　カブス戦の登板が決まりＤｅＮＡ時代から親交の深い今永にも報告。メジャー打者相手の助言を受け、試合前にあいさつへ赴き「グッドラック！」と背中を押された左腕が、“師匠”の前で見事に成長した姿を見せた。

　昨オフにＤｅＮＡを戦力外となり加入した男の奮闘に、阿部監督も「その予定で投げてもらおうと思っている」と開幕ローテ入りを明言。「去年、ベイスターズを辞めた時には思ってもいなかった」と石川。どん底からはい上がり、輝ける舞台に立つ権利を手にした。