日本ハム 連打に重盗!ソフトバンク・上沢に容赦なし 新庄監督「お話しすることは何もございません」

 「オープン戦、ソフトバンク3-8日本ハム」(16日、みずほペイペイドーム)

 日本ハムが13安打8得点で快勝した。2023年まで在籍したソフトバンク先発の上沢直之投手(31)に9安打を浴びせ、三回までに5点を奪った。日本ハムの新庄剛志監督(53)は打線のつながりにベンチで終始笑顔。因縁の右腕攻略に成功し、試合後は「お話しすることは何もございません」と書かれたメモを報道陣に手渡し、上機嫌で球場を引き揚げた。

 因縁の相手を攻略しても新庄監督は無言を貫いた。試合後、待ち受けた報道陣に対して「お話しすることは何もございません」と記されたメモを手渡し、言葉を発することなく球場を後にした。

 相手先発は2023年まで日本ハムに在籍した上沢。わずか1年で米球界から帰国した右腕が、移籍先に古巣ではなくソフトバンクを選んだ際には「ちょっと育て方が違ったのかな」などと無念の思いを口にしていた。

 初回から足を絡めた攻撃で襲いかかった。1死から右前打を放った矢沢が続く松本剛の初球に二盗。左前打で出塁した松本剛も一、三塁から盗塁を決めて好機を拡大すると、吉田の右犠飛で1点を先制した。二回は2死満塁で矢沢が中前へ2点適時打。なおも一、二塁で重盗を成功させた。

 三回にも伏見の2点適時打で加点。上沢に対し、三回までに9安打4盗塁で5点を奪った。2安打2打点2盗塁と躍動した矢沢は「(上沢は)お世話になった大先輩。他の投手より知っているのでやりやすかった」と“恩返し”に笑顔だった。

 上沢と初めて投げ合った先発の伊藤は「不思議な感じ」と振り返った。上沢が打ち込まれたことに「(イニング間に)体が冷めちゃう」とちゃかしたが、先輩の実力は誰よりも理解している。「楽しかった。これからより良い投げ合いができれば」と、シーズンでは互いに万全の状態で好勝負を演じることを望んだ。

 伊藤は5回無失点で、登板が内定している4月1日のホーム開幕戦(エスコン)でも戦うタカ打線を相手に、上々の“予行演習”となった。三回2死では、習得に取り組んでいる変化球「キックチェンジ」で周東を空振り三振。「試したい投球ができた」と、新球の完成度に手応えを得た。

 上沢の降板後も、九回には万波の2ランが飛び出すなど計13安打8得点。上沢との初対決が投打のかみ合わせを促す形となった。

【上沢移籍の経過】

 ▼2024年1月12日 ポスティングシステムを利用してメジャー移籍を目指していた日本ハムの上沢が、レイズとマイナー契約で合意。新庄監督は自身のインスタグラムで「どこまでも挑戦し続けるこの男は本当にカッコイイ」とエールを送った。

 ▼25年1月8日 スタッフ会議に出席した新庄監督が、前年12月にソフトバンク入団を発表した上沢について言及。「ちょっと育て方が違ったのかな。すごい悲しいし、一緒にやりたかった」と残念がった。

 ▼同年1月20日 12球団監督会議で、メジャーに移籍して1年で日本球界に復帰し、他球団に加入するケースについて「この流れはやめてほしい。ちょっと良くないかな」と新庄監督が提言した。

 ▼同年2月20日 NPBと選手会の事務折衝が行われ、選手会がNPBに対して、ポスティングシステムで米大リーグに移籍した選手が日本に復帰するケースで、プロ野球関係者が選手の選択を批判する言動を控えるように依頼する異例の要望を出した。選手会の森忠仁事務局長は「影響力のある人が発言することで、拡散されて誹謗(ひぼう)中傷につながる」と強い口調で警鐘を鳴らした。

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