開幕ローテ入り濃厚 新天地で日米200勝目指す巨人・田中将を“育ての親”佐藤義則氏はどう見ているのか
巨人は大補強したメンバーでリーグ連覇と日本一を目指す。注目の一人が楽天から加入した田中将大投手(36)だ。日米通算200勝まであと3勝に迫りながら、昨季は1試合の登板で未勝利。オフに自由契約を申し出て、新天地に移った。オフは精力的にトレーニングに励み、春季キャンプでは久保康夫巡回コーチとマンツーマンで復活を目指した。
果たして、その成果はシーズンで花開くことになるのか。田中将が2007年の楽天入団時に投手コーチを務めており、“育ての親”とも呼ばれている名伯楽、デイリースポーツ評論家の佐藤義則氏は「何試合かオープン戦で投げているところを見たけど、(昨年とは)そんなに変わった感じはしない。ちょっと残念だね」と印象を語る。
具体的には「フォームに力強さを感じない。左足でガッと踏み込んで“オリャー!”という感じで投げ込む荒々しさが伝わってこない。大きな体を持っているのに、その馬力を生かした投げ方ができていない」と指摘する。無双を誇った楽天時代やメジャー時代とは大きく変わってしまった投球スタイル。「小手先でかわすような投げ方になっているので球に力も乗っていかないし、変化球も低めにいくとボールになってしまう」と苦しむ要因を分析する。
「今の投げ方では変化球投手に変えていくしかないのかなと思う」と話す一方で、年齢はまだ36歳。今季、オリオールズに移籍した菅野の一つ上で、老け込むのはまだまだ早い。佐藤氏も往年の力強さを取り戻してほしいと願う。「腕をしっかり振って全身を使う投げ方ができれば。そのためにも左足の踏み込みがポイントになる」と話す。
それでもオープン戦は4試合に投げて計10回2失点と結果を残し、開幕ローテ入りは濃厚だ。佐藤氏も「経験のある投手なので、何回か登板のチャンスをもらえれば200勝には届くだろう。楽天に戻ってからは打線の援護に恵まれない試合も多かったけど、巨人打線なら楽天よりは期待はできそうだし。最初にポンポンと勝てればいいけどね」と一日も早い名球会入りを期待した。200勝は終着点ではなく通過点-。復活を目指す田中将に注目が集まる。
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