相撲が速い尊富士 押してもまわしをとっても前に出ているのがいい 武蔵川親方が称賛
「大相撲春場所・11日目」(19日、エディオンアリーナ大阪)
昨年春場所を優勝した平幕の尊富士が美ノ海を突き出し、2敗対決を制した。1敗だった高安が小結霧島に押し出されたため、尊富士は賜杯争いの首位タイに浮上した。デイリースポーツ評論家で元横綱武蔵丸の武蔵川親方は「速い相撲を取ったね」と尊富士を称賛した。
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尊富士が速い相撲を取ったね。立ち合いで低く当たって、迷わず一気に前に攻めて勝負を決めた。これで5日目から7連勝。押してもまわしをとっても前に出ているのがいい。勢いに乗っているから、残り4日間もかなり楽しみになってきた。
逆に高安は立ち合いで完全に失敗。霧島の当たりを受ける形になってしまって、そのあとの流れが悪くなった。霧島に右からいなされて横を向いてしまい、足がバタバタしてしまったね。せっかく横綱・大関を相手に、いい立ち合いから攻める相撲を取ったのに、この日も同じような気持ちでいかないと駄目だよ。
これで大の里を含めて2敗で3人が並んだ。12日目は大の里と尊富士が対戦。高安と尊富士も当たるはず。ここからはつぶし合いになる。自分の力を出し切った力士が賜杯に大きく近づくと思うよ。