年間GSへ スピースとタイガー比較 

 21歳のジョーダン・スピースが昨年あたりから注目され始めましたが、何といっても2015年マスターズ、そしてUS(全米)オープンで優勝し一気に話題の人となりました。騒がれている理由は、4大メジャー大会“グランドスラム”の年間制覇なるか?ということです。

 (1)この年間制覇は、1930年アマチュアのボビー・ジョーンズが制覇して以来、誰も実現していない。あのタイガー・ウッズでも2シーズンにわたっての達成だった。

 (2)1922年ジーン・サラゼン以来の若い2メジャータイトル勝者であり、1923年ボビー・ジョーンズ以来のUSオープンの勝者。

 (3)21歳で同じシーズンの最初の2つのメジャー優勝をした6人の中の1人で、2002年のタイガー以来である。

 (4)今年のマスターズで72ホールのスコアが1997年タイガーの持つ記録と同じで、年齢はタイガーの次に若い選手となった。

 (5)タイガーが受賞したThe ESPYS“ Best Breakthrough Athlete”にノミネートされている。これは、スポーツ界のアカデミー賞と言われる名誉な賞。果たして結果はいかに?7月15日、ESPNで放映予定。

 さて、ジョーダン・スピースの寄せのうまさは評判になっています。強かったタイガーもロリー・マキロイも寄せ、パットがうまいのは周知の事実ですが、二人は華やかな飛ばし屋であることで人気者となりました。堅い、無茶をしない、無難…など、どちらかというと地味な雰囲気のあるのがスピース。しかし、いつも上位につけ、素晴らしい寄せワンを見せてくれるこの選手は、やはり強いゴルファーの最大の武器=寄せ、パットで、PGAツアーを沸かせています。

 寄せやパットがうまいというのは、間違いなく練習を重ねているわけで、その練習する光景が目に浮かぶのがスピースです。忍耐強いイメージがあります。だから年間グランドスラムも、可能性あり。何といっても堅い。寄せやパットでプッツンしそうにないほど安心感が漂っています。

 7月セントアンドリュースの全英オープン、8月PGAツアー選手権(全米プロ)、スピースのグランドスラムなるか?は、ツアー観戦も大きな楽しみの一つです。

 強い選手と人気のある選手というのは、別な問題ですが、やっぱり、私は、以前のタイガーを懐かしく思います。もうすぐ40歳になるタイガーに、期待を寄せているファンは世界中に大勢いるはずです。強く、見事なミラクルショットを見せてくれた彼は、勝てなくなってしばらくたつけれど、勝利の数々、ショットパットの素晴らしさは、今でも彼の人気を支えています。タイガーは、スピースとは別次元の、華やかな怪物スターなのです。

 (USLPGAインストラクター・今井貞美)

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