「にっぽん未来プロジェクト競走ｉｎ宮島」（３１日、宮島）

　優勝戦は１号艇の羽野直也（３０）＝福岡・Ａ１・１１４期＝がコンマ１４のトップタイＳでイン先制。２３年１２月福岡以来、１年３カ月ぶりの優勝を飾った。２着は２コースから差した萩原秀人（福井）、３着に和田兼輔（兵庫）が続き、２連単、３連単とも１番人気で決着した。

　潮が引き、干潮間際の水面はホーム向かい風。絶好のカマシ水面でカド戦の和田が一撃を狙ったが、羽野がしっかりと逃げ切り優勝。主役の座を譲らなかった。今節手にした６２号機は３節前に新ペラに交換。「プロペラが柔らかくて調整に時間が掛かった」と気温２３度の前検日は時間いっぱいペラを調整し初日は３、３着。１１Ｒの１号艇で出場予定だった２日目後半レースが荒天のため中止になるなどハプニングもあったが、いつ何時も冷静そのもの。３０歳の誕生日だった予選最終日の２９日に２着に粘り、予選１位を勝ち取った。

　「行き足がいい割にＳに誤差がある」とＳが課題だったＶ本番はビシッと快Ｓ。萩原の追撃を振り切りＶゴールを駆け抜けた。２３年は児島のＳＧ・オーシャンカップ（７月）を含め年間Ｖ８とブレークしたが、２４年は優勝なし。近況も１号艇だった２月九州地区選（大村）で２着。地元若松のＳＧ・クラシック出場を逃した。だが、１年３カ月ぶりのＶにも淡々。「周りが久しぶりと言うだけ。１６００人も選手がいれば、そう頻繁に優勝などできない」とＳＧＶ１、Ｇ１Ｖ４の若武者は至ってクール。「３０歳になって一発目に優勝できたのは大きいですね。ＳＧ・オールスター（５月２７日～６月１日・まるがめ）は気合を入れて行きます」とファンに選ばれた次のＳＧにピタリ照準。ＳＧ初優出の地である宮島で２５年初Ｖ。３０歳になった大人の羽野きゅんが次はＳＧの舞台で躍動する。