勇気と希望を与える競泳・池江璃花子の挑戦を激写!
泳ぐだけでも、勇気を与えられる存在だ。競泳の池江璃花子(24)=横浜ゴム/ルネサンス=だ。
22日の競泳日本選手権(東京アクアティクスセンター)の女子50メートルバタフライ決勝に、ひときわ大きな歓声を受けて出場。第4コースの飛び込み台に左足をかけて目を閉じ、精神統一する姿からプレッシャーや緊張感が伝わってくる。パリ五輪で結果を出せず悔し涙を流したシーンが私の脳裏によみがえる。そして次の五輪に向かう決意をした彼女が、今大会でどんな泳ぎを見せるのか。私はプールサイドの撮影台に立ち、望遠レンズを構えた。
スタートの合図とともに解き放たれたような、長い手足を伸ばす飛び込み。水しぶきを上げながら、両腕を翼のように広げる美しい泳ぎ。私は顔が水面から上がっている瞬間を狙っていたが、1度も息継ぎすることなく50メートルを泳ぎ切った。1着でゴール。2位の平井瑞希とともに世界水泳の代表入りを決めた。目標のタイムには届かずインタビューでは悔しさもにじませたが、表彰台に上がると、観客の祝福に笑顔で応えた。
白血病を克服し、挑戦し続ける姿は多くの人々に勇気や希望を与えるだろう。そんな彼女の姿を届ける喜びを感じながらシャッターを切った。(デイリースポーツ・開出牧)