15歳から乃木坂46 己の才能のなさに打ちのめされた久保史緒里 悔しさバネに9年目の飛躍
15歳から乃木坂46に加入して今年で9年目。この年月で久保史緒里(23)が得たもの、それは「自分には才能がない」との自覚だという。果たしてその真意は?
■何度も打ちのめされた
3月20日に平祐奈とのW主演映画『ネムルバカ』が公開。石黒正数による漫画を原作にした本作で語られる「才能という名の厚い壁」に共感を寄せている。
「元々乃木坂が大好きで、最初は応援する側でいいと思っていました。それが人生で初めて乃木坂のライブ観覧に当選して、生であのキラメキを目にした瞬間に『私も乃木坂になりたい!』と。でもなろうと思っても簡単になれるわけではないし、でもなりたい。いや、でも、いや…。オーディションに受かるまではその葛藤の繰り返しでした」
中学3年の時、乃木坂46の3期生オーディションに合格。現実と夢の間に立つ壁を飛び越えた、と思った。でも加入してすぐに本当の「才能の壁」を目の当たりにする。
「グループに加入してみたら、さらに分厚い壁がありました。しかも劇中でルカ(平)が言うように、自分がどんなに叩いてもぶち壊せないような壁を、軽々と飛び越えて向こう側に行ってしまう子が本当にいるんです。『あ、私って才能がないんだ…』と。強烈に思い知らされて何度も打ちのめされました」
■個として戦えるように
超えられない、ぶち破れない厚い壁を目の当たりにしても久保は諦めきれずに壁を叩き続けた。
「理由としては、負けず嫌いなのかもしれません。自分に対しても環境に対しても、ただただ悔しい。その気持ちが人一倍強いのかも。それが収まらないうちには絶対に終われないという謎の使命感。そう思わせてくれたのは乃木坂46のお陰で、とても意味のある自覚を芽生えさせてくれました」
軽々と超える事は出来ないかもしれない。けれどもコツコツと叩き続けてきた結果、厚い壁の向こう側が透けて見えるような気がしてきた。
大河ドラマ初出演、連続ドラマ主演、『ネムルバカ』への大抜擢と、近年は俳優業が軌道に乗りつつある。
「今の私の一番の課題は、個として戦っていける人材になること」と襟を正す久保は「俳優の世界でまた別の厚い壁が出てくるかもしれない。でも私は乃木坂での活動を通して『自分は何者でもない』という事を知れたので、自分に期待しない分、努力の積み重ねで突き進むことが出来ると思っています」
久保は持っていた。「根性」という名の才能を。
(まいどなニュース特約・石井 隼人)
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