阪神・村上 開幕2連勝 さすがエース 2年ぶり東京ドームも堂々7回1失点 ピンチも反撃許さず
「巨人2-7阪神」(4日、東京ドーム)
チームが3連敗中だろうと、相手が首位の巨人だろうと関係ない。阪神・村上頌樹投手は最後の力を振り絞り、豪快にほえた。「よっしゃ!」。要所を締め、堂々と胸を張ってベンチへ下がっていく。チームの悪循環を止め、先発陣で唯一の無傷2連勝。虎のエースが敵地でヒーローになった。
味方打線が初回から先制。しかし、右腕も先頭の若林に二塁打を浴びると、1死二塁から吉川に同点適時打を許した。これが今季初失点。すぐに切り替えた。「コース、高さっていうのを意識して投げたのが良かったかな」。好調な打者がそろい、一発も出やすい。そんな条件を理解しながら最善の策を尽くした。
七回は1死一、三塁のピンチを招きながら、中山を空振り三振。代打の大城卓も二ゴロに抑えた。昨季終盤には中継ぎも経験。ブルペン待機をしながら、場面場面で肩を作る大変さ、途中からマウンドに向かう苦しさを知った。前カードのDeNA3連戦は延長もあり、中継ぎがフル回転していた。7回5安打1失点に「いい仕事ができた」。先発として十分に役割を果たし、ブルペンの負担も軽減できた。
虎党にヒーローインタビューで宣言した。「今年はやり返すって気持ちでやっている。そこを見てもらえたらいいなと思います」。昨季からの変化は何か。一番はメンタルだった。「本当にしんどかった」。勝てない日々は「この試合こそ」と思っても勝てなかった。
自然と「打たれないように」という思いが芽生え、弱気がボールに乗り移った。今年はゼロからのリスタート。「打ってみろ」。自分を信じ、恐れることなく腕を振っている。四回はクリーンアップに対して、直球で真っ向勝負。3人とも球威で押し込んで外野フライに抑えた。
東京ドームでの伝統の一戦は2年ぶり。あの時の自分よりも強く、たくましくなって帰ってきた。「初戦を取れたのは大きい。金曜に勝ちがつくのは自信になっていくと思う」。広島との開幕戦では森下に、この日は戸郷に投げ勝った。これぞ虎の開幕投手。チームの悪い流れを全て振り払った。
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