【中田良弘氏の眼】阪神・富田が巨人打線を圧倒?130台キロ台の“速い球”でグイグイ押す度胸にあっぱれ
「巨人3-4阪神」(5日、東京ドーム)
阪神が佐藤輝の2本塁打などで巨人に連勝-。先発した富田蓮投手(23)は5回を投げ、3安打無四球の1失点で先発転向後初勝利を挙げた。デイリースポーツ評論家の中田良弘氏は富田について「チビって投げていない」と語り、「狭い球場を怖がらない度胸」を評価した。
◇ ◇
富田は球速がせいぜい138か139キロ。それでも直球でグイグイ押していた。えっ、まだいくの?というぐらい強気に攻めていたね。
東京ドームはご存じの通り狭い球場だから投手は本当に神経を使う。しかし、まったくチビることなく腕を振り切って投げていた。度胸がいいんだろうね。
そして要所でブレーキの利いた沈む球を効果的に使っていた。腕の振りがいいから緩急をつけることができている。押して押して、引いて押して引いて…こんな感じかな。
そしてなにより制球力がある。5回ほどフルカウントまで粘られていたが、岡本(初回、左越え適時三塁打)を除いてすべて料理した。コレが強みだと言える。
四球は前回登板(3月29日の広島戦。4回5安打1失点)に続いてゼロ。無駄な走者を出さないのもいいね。安心して見ていられる投手になっている。
それと別の意味で感心したのは三回の攻撃時。無死一塁で内野手のチャージが気になったのか、自らの送りバントは強い打球となって投手前へ転がり、二封されて走者を進められなかったが、全力疾走で併殺だけは免れた。
バントを失敗すると一瞬、「しまった」と思って我を忘れることがあるが、そのあとしっかり走っていた。直後に出た近本の2ランと無縁ではないと思う。
三回以降は降板する五回までノーヒットだからね。立派なもの。前回の初先発が4イニング。この試合が5イニング。首脳陣は徐々に回数を増やしていく予定なんでしょう。これから先も期待が持てる。
球速がなくても打者を抑えられる見本のような投球。坂本のリードが引き出したのだとは思うけど、いいものを見せてもらった気がするね。
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