阪神・藤川球児監督（４４）が７日、８日・ヤクルト戦での「甲子園開幕戦」に胸を躍らせた。巨人に３連勝して首位を走る状況で、指揮官は先発ローテに加えて佐藤輝、森下、近本の名前を挙げ「みんな状態がいい」と投打の充実ぶりに自信を見せた。８日の試合前にはレジェンドＯＢが集結。盛大なセレモニーも行われる中、ナインもそれぞれ本拠地初勝利を誓い、甲子園に六甲おろしを響かせる。

　シーズン開幕から１０日あまり。首位を走る虎がようやく聖地に戻ってくる。藤川監督は「もう特別。みんなが楽しみにしている」と“甲子園開幕戦”に心を高鳴らせた。

　「やっと“家”に帰れるという感じじゃないですか。６日間、甲子園でゲームができる。すごく熱い熱い声援がもらえる球場でできるのは本当に心強いし、楽しみ」

　球団創設９０周年を記念して８日・ヤクルト戦の前には盛大なセレモニーが催される。藤田平氏、金本知憲氏（いずれも本紙評論家）らレジェンドが慣れ親しんだポジションに就き、始球式には岡田彰布オーナー付顧問が登場。さらに指揮官が心待ちにするＬＩＮＤＢＥＲＧ・渡瀬マキさんによる生歌唱も行われる。

　「開幕で特別な１日になると思うし、ファンの皆さんにとって楽しかったとか、野球を見に来て良かったと思えるようなイベントが増えると思うのですごく楽しみ」

　藤川監督が「楽しみ」と連呼するほど、チームは勢いに乗っている。ここまで５勝３敗１分け。前カードの巨人戦は３連勝で首位に浮上し、開幕ダッシュに成功した。

　「（ホームでは）どっしり構えたいところはありますけど、そのためにローテーションも組んでる」と指揮官。８日からのヤクルト３連戦は才木、ビーズリー、デュプランティエが先発する。１１日からの中日３連戦も初戦・村上、２戦目は富田に代わり西勇の今季初先発が有力で、３戦目は門別とローテは盤石だ。

　指揮官は攻撃陣にも自信を持つ。「みんな打ってるしね。佐藤（輝）も森下も近本もホームランが出てるし、みんな状態がいい」。チーム６本塁打、７盗塁はリーグ１位。藤川阪神の中軸を担う３選手も闘志を燃やす。

　リーグ１位４本塁打の佐藤輝が「いい戦いができるように頑張ります」と意気込めば、４番・森下は「初戦を勝つだけ」と気合。近本も「阪神ファンもたくさん来てくれると思うので、しっかり勝ちを届けたい」と本拠地初勝利を約束した。

　６連戦の前売り券は完売。藤川監督は「そろそろ４月の足場を固めるところに入りたいなと思いますけど、そう甘くないのが野球ですから。丁寧に丁寧に一戦というのは変わらない」と泰然自若だ。超満員の甲子園で、首位ロードを突き進む。

　◆甲子園開幕戦イベント　試合前に藤田平氏（７７）、金本知憲氏（５７）＝ともに本紙評論家、掛布雅之ＯＢ会長（６９）をはじめ、田淵幸一氏（７８）、真弓明信氏（７１）、桧山進次郎氏（５５）、赤星憲広氏（４８）、鳥谷敬氏（４３）の球団レジェンドＯＢが慣れ親しんだポジションに登場。始球式は岡田彰布オーナー付顧問（６７）が行う。また、ＬＩＮＤＢＥＲＧの渡瀬マキによる藤川監督の現役時代の登場曲「ｅｖｅｒｙ　ｌｉｔｔｌｅ　ｔｈｉｎｇ　ｅｖｅｒｙ　ｐｒｅｃｉｏｕｓ　ｔｈｉｎｇ」の生歌唱も行われる。