【地方競馬】希少性のある姫路開催に単発の華やかなイベントを
「レース記者コラム 仕事・賭け事・独り言」
2025年の姫路競馬の開催も残り2週間となった。年に一度、1カ月半ほどの開催期間なので希少性がある。金沢の吉原寛人騎手が地方競馬全場重賞制覇を達成するのに、最後の1場に残ったほど、姫路で騎乗する機会は限られていた。
旅打ちの愛好家も同様だろう。姫路の開催期間となる1月中旬から3月上旬は、開催日程と祝日が重なることが多いわけでもなく、足を運ぶ機会を作るのは難しい。自営業者なら確定申告の時期とも重なるので、なおさらだろう。
現在、地方競馬の売り上げの90パーセント以上がインターネット投票。つまり、レースを開催する本場に来ない、来るつもりのないファンが馬券を購入して地方競馬を支えている。それでも、あえて本場に足を運びたい旅打ち愛好家は貴重な存在。その要望に応える工夫はないものだろか。
姫路のように期間限定で短期間の開催では、単発の華やかなイベントがあれば、旅打ち愛好家の背中を押せそうだ。最も訴求効果があるのは、ウマ娘イベントなのだろう。推し活的なことがいいのなら、レディスジョッキーズシリーズ(LJS)も面白い。園田再開の3月12日にLJSが実施されるが、これが3月4~6日の姫路最終開催にあれば旅打ち愛好家には好都合だっただろう。
欲を言えば、同6日の3歳重賞・若駒賞とLJSの日程が逆なら良かった。菊水賞、兵庫優駿、園田オータムトロフィーと続く兵庫3歳3冠の舞台は園田。その前哨戦を走路の異なる姫路で実施しても、その後の参考にしづらいし、馬の経験値にも反映されにくい。もったいない。(地方競馬担当・中山伸治)