小田穂乃実の実になる話⑲スクーリングってな~に?
お久しぶりです。前回、実になる話を書かせていただいてからもう年が明け、24年がスタート。小倉での競馬も始まり、毎週迫力満点の障害レースを画面越しにドキドキしながら見ています。
障害レースが始まる前日や、返し馬の際に行われている「スクーリング」。レース以外の場面で、みんなで、障害の目の前に集まっている姿がとても印象的です。一体、レースにどのような影響を与えるのでしょうか。障害レースで活躍されている、小野寺裕太ジョッキーにお話を聞かせていただきました。
「本番に走るコースを事前に見ておくことで、やっぱりコースに慣れることができますね。初めて障害レースに出走する馬は大体しますし、デメリットはないです」。あらかじめ自分が走るコースを知っている、ということは、やはりレースに行ったとき、レースぶりが全然違うらしいのです。「一回一回のレースで消耗するエネルギーはとても大きい。だから、どのレースも無駄にすることはできないです。スクーリングの時点で、不安点を少しでも解消しておくことが大切です」と、スクリーングの重要性が伝わってきます。
以前、黒岩ジョッキーに障害レースについてたくさんお話を聞かせていただいた時にも、「速いスピードで障害を跳ぶのでダメージも大きく、何度も走ることはできない。レースでは落馬がつきもので、走れば走るだけリスクも高くなってしまうからね。だから、限られたレース数の中でいかに経験値をためていくか。そういうことが大切になってきます」ということをおっしゃられていました。練習で綿密にコミュニケーションを取って練習してきたことを全力で発揮できるようにするためにも、“予行演習”は欠かせないものなのですね。
では、実際にどのようにして、スクーリングを行うのでしょうか。「スタートして1つ目の障害から、最後までひと通り全部見せます。これを跳んで、次にこれ、という風にリハーサルします」。私は、1つの障害をじっくり見せて、ハイ終わり!なのかと思っていました……。1回のスクーリングで20~30分ほどの時間をかけるそうなのです。
そして、特に最初と最後の障害はとても大切らしく、「この2つの障害は、跳ばすことも割とありますね。やっぱり最初の障害は、その後の競馬の流れが全て関わってきますからね。最後はもちろんミスなくこなしてほしいです。全ての障害が大切ですが、特にレースの結果を左右する重要な障害なので、入念にスクーリングします。事故を減らすことにもつながりますしね」。レースの鍵となる障害は特に、入念な準備が欠かせないのですね。
「ただ、除外されるかもしれない馬は前もって現地に運ぶことができないので、スクーリングができないこともあります。そういう時は、返し馬でとにかくしっかりできるだけのことをします」。レース直前で、出走できなくなるということもあるので、なかなかスムーズにスクーリングをできないこともあるようなのです。
暮れにある障害の大レース、“中山大障害”については、「年に2回しか使わないコースですし、馬もあまり慣れていないですから特に入念にスクーリングを行います。ほぼ全頭しますね」とおっしゃっていました。普段あまり使われないコースでの大きなレースだからこそ、いつも以上にチェックを怠りません。
馬も人間と同じで、事前の準備が大切。最大限のパフォーマンスを引き出し、人馬ともに無事に走り切るためにも、スクーリングは欠かせないものなのですね。
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